工学部研究紹介 研究詳細

レーザー光を用いた新点火技術の確立
~超低燃費エンジンの実現に向けて~
レーザー光を集光して生成したプラズマと点火挙動(上段)、高速度シュリーレン撮影にて得られたプラズマから火炎に至る火炎核成長過程(下段)
近年では石油などのエネルギー資源の枯渇や温暖化といった問題がクローズアップされており、化石燃料の利用を極力抑えるような燃料電池やハイブリッド車といった次世代自動車が注目を浴びています。しかし、その多くは内燃機関を主動力源としており内燃機関の燃費性能向上は重要で、様々な燃焼技術が開発されてきています。ところが現在の点火プラグを用いる方法では安定した点火を得られない技術もあり、これらの技術をサポートできる新たな点火方法の確立が求められています。
レーザー光を集光すると高いエネルギー密度を持つ領域を容易に得ることができます。この領域に生成されるプラズマを用いて、燃料噴霧の存在する場で安定した点火を実現するための手法の確立を目指し現在研究を行っています。レーザー設備も小型、安価になってきていますので、近い将来、この点火方法により超低燃費を実現したエンジンを載せた自動車が登場するかもしれません。

瀬尾 健彦

Seo Takehiko

研究関連キーワード
  • 熱機関
  • 燃焼
  • エネルギー生成・変換