工学部研究紹介 研究詳細

噴霧燃焼の機構解明と応用~ジェットエンジンから超小型燃焼器まで~
噴霧燃焼の機構解明のため対向する流れの中に形成した液体燃料噴霧火炎の様子
航空機のジェットエンジンや自動車のディーゼルエンジンでは液体燃料の噴霧燃焼が行われています。噴霧とは霧状に微細化された無数の燃料粒の集まりです。流れ場における燃料粒の振る舞い、粒と粒の干渉、粒と化学反応の関係を詳しく知り、機構解明を行うことで、より安定した高効率な燃焼の実現へと繋がります。
私の研究室では、写真のような独自のバーナを用いたり、国際宇宙ステーションや落下塔で無重力実験を行うなどして、噴霧燃焼の機構解明を行っています。さらに、ジェットエンジンにおける燃料の霧化研究やディーゼルエンジンにおける燃焼改善・騒音低減などの研究も行っています。最近では、この噴霧燃焼を数ミリ程度の細径管内で行う手法を開発しました。このような超小型の燃焼器を用いることでリチウムイオン電池をはるかに超えるエネルギを供給できる可能性があります。将来は電池の中で密かに噴霧燃焼が行われているかもしれませんね!

三上 真人

Mikami Masato

研究関連キーワード
  • 燃焼
  • 推進・エンジン
  • 熱機関
  • エネルギー節約・効率利用