山口大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との国際共著論文 選択的フッ素化に関する最近の動向を発表

山口大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との国際共著論文 選択的フッ素化に関する最近の動向を発表

(平成30年02月19日掲載)

創成科学研究科工学系学域応用化学分野の西形孝司准教授とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)化学科Tom Sheppard博士(Reader in Organic Chemistry)らが論文としてまとめた、選択的フッ素化に関する最近の動向がTetrahedron Letters誌のDigest paper(招待)に掲載されました。

フッ素はその特異な性質のため有用物質に不可欠な元素であり、例えば医農薬品の実に20~30%にフッ素が含まれています。そのため、分子の効率的かつ選択的フッ素化反応開発は有機合成における最重要課題の一つです。

今回掲載された論文は複数の反応点を有する基質のどの部分にフッ素が反応するかをまとめたもので、この点についてまとめた論文はこれまでにありませんでした。本論文の情報は、ファインケミカル分野のフッ素化合物合成化学に多大な貢献をすると期待できます。

Site Selectivities in Fluorination
Syo Ishida, Tom Sheppard, Takashi Nishikata, Tetrahedron Letters, 2018, 59, 789–798
doi.org/10.1016/j.tetlet.2018.01.044