石川昌明教授が2018年度システム制御情報学会論文賞を受賞

石川昌明教授が2018年度システム制御情報学会論文賞を受賞

(平成30年5月30日掲載)

大学院創成科学研究科知能情報工学分野の石川昌明教授が、5月17日(木曜日)に開催された第62回システム制御情報学会研究発表講演会(会場:京都テルサ)において、2018年度システム制御情報学会論文賞を受賞し、表彰されました。石川教授は、2016年度にも同賞を受賞しており、単著論文で短期間に2度受賞するという素晴らしい快挙です。

この論文賞は、システム制御情報学会論文誌に最近2年間に公表された学術・技術に寄与するところの大きい論文の著者に贈呈されるもので、論文題目は「時間遅れを考慮した確率SIRモデルの安定性解析」です。同論文では、感染症流行過程のシミュレーション解析を行い、感染症の流行が拡大するか否かの一つの指標を安定性という側面から明らかにしました。感染症の流行をヒトで実験することはできませんので、必然的に数理モデルを用いたシミュレーション解析が重要な役割を果たします。この研究により、ワクチン接種による感染症抑制戦略の構築が可能となり、感染症撲滅への道を開くものです。こうした点が、システム・制御・情報の分野の発展に寄与する優れた研究として高く評価されました。

今回の受賞に石川教授は、「有史以来、ヒトと感染症との戦いは続いており、今後も終わることはありませんので、今後もより実際に即した感染症モデルを構築し、感染症流行過程の研究に意欲的に取り組んでいきたいと考えています。」と述べています。