理工学研究科物質工学系専攻の三木英了さんが「シクロペンチルメチルエーテル製造プロセスの開発」で2017年度石油学会技術進歩賞を受賞

理工学研究科物質工学系専攻の三木英了さんが「シクロペンチルメチルエーテル製造プロセスの開発」で2017年度石油学会技術進歩賞を受賞

(平成30年6月4日掲載)

大学院理工学研究科博士後期課程物質工学系専攻3年の三木英了さんが、2018年5月にタワーホール船堀で開催された公益社団法人石油学会第61回年会において技術進歩賞を受賞し、JXTGホールディングス(株)代表取締役副社長執行役員で石油学会会長の武藤潤氏から表彰されました。

対象となった技術は、2005年に実用化された「シクロペンチルメチルエーテル製造法」の開発です。この製造法では、付加反応用の触媒として強酸性イオン交換樹脂を連続気相反応に使用していますが、この様な反応形式の実用化事例は世界でも他に類がありません。実用化に向けた触媒寿命の検討では劣化要因の緻密な解析により被毒物質を特定し、目標の触媒寿命を達成しました。また精製系に関する詳細検討により、製品の厳しい水分規格(100ppm以下)を達成しました。表彰式の翌日に行われた受賞講演では、開発のトピックスが紹介されました。

受賞に対して三木さんは、「この度は、石油学会の大変栄誉ある賞をいただくことができ本当に嬉しく思います。連名で受賞した日本ゼオン株式会社の小越直人さんをはじめ、開発にあたって苦楽を共にした研究・設計・製造部門の関係者の皆様に感謝申し上げます。これを機に、更に先進的な製造プロセスの開発に精進してまいります。」と喜びの言葉を述べています。

表彰式での武藤石油学会会長(左)、三木英了さん(中央)、共同受賞者の小越直人さん(右)
受賞講演をする三木英了さん