創成科学研究科の清水教授が衛星リモートセンシング技術で東欧諸国との連携を進めています

創成科学研究科の清水教授が衛星リモートセンシング技術で東欧諸国との連携を進めています

(平成30年10月9日掲載)

創成科学研究科の清水則一教授(応用衛星リモートセンシング研究センター)は、これまで、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、セルビア、スロベニアを訪問し、衛星リモートセンシング技術であるDInSAR(合成開口レーダ差分干渉法)による地盤変位監視技術の適用に関する共同研究を進めています。

このたび、9月7日(金曜日)から13日(木曜日)の日程でクロアチア、ハンガリー、ブルガリアの諸国を訪問しました。

クロアチアでは、国立地質調査研究所(ザグレブ市)において、地すべり監視に関する共同研究の成果について意見交換し、その後、本年3月に大規模崩壊した地すべり斜面(フルバツカ・コスタイニチャ村)を視察しました。

次に、ハンガリーでは、ブタペスト技術・経済大学で「宇宙技術による地盤・大規模構造物の変位監視」の題目で特別講演を行い、ブダペスト市内の地盤沈下や郊外の地すべりに対して、宇宙技術による変位監視の適用の可能性が議論されました。

そして、ブルガリアでは、ソフィア市で開催された「構造物と地盤の計測技術に関するワークショップ」で基調講演を行いました。ブルガリア国内では地すべりが多発し社会的にも大きな問題となっています。清水教授が今回の講演のために実施した同国黒海沿岸の地すべり挙動のDInSAR解析結果を紹介したところ、大きな反響があり共同研究を進めることとなりました。

以上のように、衛星リモートセンシング技術を核とした東欧諸国との連携が着実に進展し、今後の成果が期待されます。

ブダペスト技術・経済大学の応用地質・地盤工学グループのメンバーと(中央左 清水教授、一人おいて右 ハンガリー岩の力学会総裁 アコッシュ・トロク教授)
ブルガリア(ソフィア)における地盤計測ワークショップ