創成科学研究科の清水教授が土木学会情報学システム開発賞を受賞

創成科学研究科の清水教授が土木学会情報学システム開発賞を受賞

(平成30年10月11日掲載)

創成科学研究科の清水則一教授が土木学会から土木情報学システム開発賞を受賞しました。この賞は,土木情報学における学術・技術の進歩,発展に顕著な貢献をなしたと認められたシステムを開発した研究者に授与され,清水教授らの「GPS自己相対単独測位システム」の開発が対象となりました。

「GPS自己相対単独測位システム」は,一般に2台の受信機を用いて行うGPS高精度干渉法の精度(数㎜)を維持しながら,1台の受信機で実施するGPSナビゲーションのような手軽さで,構造物や地盤の動的変位を3次元的に計測できる受信システムとソフトウェアを開発したもので,電源開発,国際航業,神戸大学との共同研究として実施しました。振動台で与えた小さな変位を本システムで計測しその妥当性を確認し,海上に浮かぶ石炭積み上げ桟橋に設置して台風時の挙動を計測して実用性を検証しています。

今後は,ダムや橋梁などのような大型構造物,高層建築や鉄塔などを対象として,常時及び非常時(台風,豪雨,地震時など)の挙動を監視することで,構造物の維持・管理や防災・減災に役立つことが期待されます。

なお,共同受賞者の柏柳正之博士(電源開発)と増成友宏博士(国際航業)はともに本学の清水研究室で博士の学位を取得されており,本システムは継続した共同研究開発の成果です。

受賞メンバー(左から佐々氏(電源開発),井澗氏(神戸大学),柏柳氏(電源開発),清水教授,増成氏(国際航業))