創成科学研究科の西形孝司准教授が「Thieme Chemistry Journals Award 2019」を受賞しました

創成科学研究科の西形孝司准教授が「Thieme Chemistry Journals Award 2019」を受賞しました

(平成31年1月11日掲載)

大学院創成科学研究科工学系学域応用化学分野(生命分子インターネットワークセンター所属)の西形孝司准教授が、Thieme Chemistry Journals Award 2019 を受賞しました。本賞は、Thieme 社が発行している 科学論文誌「Synthesis, Synlett, Synfacts」の 編集者(主要大学教授陣)により審査が行われ、世界中の若手科学者の中から特に優れた業績を持つ者に授与される国際賞です。

今回の受賞は、西形准教授のグループが20年近く取り組んできた金属触媒による新たな反応原理に立脚した革新的有機合成手法が高く評価されたものです。金属周りで形成される特殊な反応場は、従来では実現が困難な選択性や効率で分子を変換することができます。これまでに、パラジウムによる「カチオン性金属反応場」、金属クラスターによる「配位不飽和金属反応場」、金属ナノ粒子の「金属表面反応場」、そして、一価銅による「金属近傍ラジカル反応場」と多数の反応場を創出・発見し、これにより効率的な合成が実現した分子は数百に上ります。

本受賞に対して西形准教授は、「今回の受賞は、分子変換手法開発に大きなブレークスル-をもたらしたことが評価されたことは間違いないですが、それを一緒に実現してくれた学生や先生方も含めたチームとしての成果であると確信しております。新たな挑戦に積極的に取り組み、そして、苦楽を共に頑張ってくれた学生たちに感謝するとともに、今後も優れた反応原理の創出のために精進していきたいと思います。」と述べています。

研究のコンセプト
表彰状