香港特別行政区政府の土砂災害調査団とワークショップを開催しました

香港特別行政区政府の土砂災害調査団とワークショップを開催しました

(令和元年5月28日掲載)

香港特別行政区政府土木開発局地盤技術部 Ken Ho(何 建生)副部長を代表とする土砂災害調査団5名が、5月13日(月曜日)から15日(水曜日)の日程で、創成科学研究科 清水則一教授を訪問し、同研究科の鈴木素之教授、森啓年准教授、中島伸一郎准教授らと「斜面防災・減災に関するワークショップ」を開催しました。

ワークショップの1日目は、工学部キャンパスで学外の技術者、本学の留学生らも出席し、テーマにかかわる防災・減災の研究と実務について相互に発表するとともに、具体的なリスク管理の方法、対策工の設計などについて意見交換しました。

2日目は山口県総務部防災危機管理課を訪問し、山口県の災害対応の体制、総合防災情報ネットワークシステムなどの説明の後、通信管理室を見学し、午後からは平成21年に防府市を襲った土石流被災地の復興状況を土木建築部の案内で視察しました。

3日目は広島市に移動し、国土交通省中国地方整備局の災害対策室を訪問し、災害時の体制に加えて昨年の7月豪雨の被害状況とその時の対応について説明を受けました。午後からは平成30年7月豪雨に伴う呉市の土砂災害の被災状況を視察した後、このほど新設された中国地方整備局広島西部山系砂防事務所で今後の対策や日頃からの土砂災害減災の施策、工法について技術的、行政的な両観点から意見交換を行いました。

この度はHo副部長と清水教授の個人的なつながりから、香港側からの要請を受けて清水教授が山口県、国土交通省中国地方整備局の協力を得て企画し、香港行政府の公式訪問となりました。香港は急峻な斜面を切り開き都市が発展し、これまでもたびたび土砂災害が発生しているため、そのリスク管理、対策が喫緊の課題となっています。調査団には、次代を担う若い技術職員が3名参加し、大変熱心に質問している様子が印象的でした。ここにご協力くださいました関係各位に感謝申し上げます。

清水教授(左)とKen Ho 調査団長(右)
意見交換の様子(左側:国土交通省中国地方整備局の方々、中央:(左)清水教授、(右)森准教授、右側:香港調査団メンバー5名)