創成科学研究科博士前期課程機械工学系専攻の松本昂大さんが自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞しました

創成科学研究科博士前期課程機械工学系専攻の松本昂大さんが自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞しました

(令和3年4月2日掲載)

3月8日(月曜日)、大学院創成科学研究科博士前期課程機械工学系専攻2年の松本昂大さんが自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞しました。

この賞は、自動車技術に関連した優れた研究を行った大学院を修了する予定者を公益社団法人自動車技術会が表彰するものです。対象となった研究テーマは、「液滴群要素の燃え広がりにおける冷炎発生に関する研究」です。この研究は、エンジン内の噴霧燃焼において現れる燃料液滴間の燃え広がりについて、その機構を微視的観点から解明することを目的としています。不均一な系の燃え広がりにおいて、通常目に見える熱炎だけでなく、冷炎も発生することを微小重力場において、液滴群要素を用いて明らかにしました。冷炎は熱炎の燃え広がり限界付近の狭い条件において発生可能であり、冷炎の発生により液滴群の大規模着火という特異燃焼を引き起こす可能性も明らかにしています。このような基礎データの提供は熱炎に加え冷炎も考慮した噴霧燃焼のシミュレーションコードの改良へと繋がると考えられ、今後の自動車技術の発展への貢献が期待されます。

受賞に対して松本さんは、「研究室に配属されてからの3年間で行ってきた研究がこのような形で評価していただき大変誇らしく思います。燃焼は非常に複雑な現象であり、研究も一筋縄ではいきませんでしたが、先生方のご指導や多くの方の支えのおかげで様々な挑戦ができ、非常に有意義な研究生活を送ることができました。燃焼は自動車のエンジンなど多くの場面で用いられており、燃焼技術の発展は、環境問題の解決に貢献できると考えています。そのため、私が行った研究が燃焼技術の発展に少しでも貢献できたらうれしいです。」と感想を述べています。

受賞者の松本さん