創成科学研究科循環環境工学分野の佐伯隆教授と貝出絢助教の研究テーマが経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件として採択されました

創成科学研究科循環環境工学分野の佐伯隆教授と貝出絢助教の研究テーマが経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件として採択されました

(令和4年8月10日掲載)

大学院創成科学研究科循環環境工学分野の佐伯隆教授と貝出絢助教の研究テーマが経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件として採択されました。

対象となった研究テーマは、「セントラル空調システムの水循環用配管抵抗低減剤の性能測定方法」です。この研究は、佐伯教授が平成9年からエルエスピー協同組合(山口県周南市)と共同で行い、組合解散後は周南水処理株式会社(同県同市)と連携して続けてきたものです。この技術は、ビル空調を中心とした水循環系のポンプ所要動力を20~60%削減できるもので、平成27年からは貝出助教とともに、実用化研究を行っています。これまでの研究成果を日本産業規格(JIS)として制定するため、中小企業による標準化をサポートする経済産業省の「新市場創造型標準化制度」に周南水処理株式会社が応募し、日本産業標準調査会(JISC)の審査を経て、制度の活用が認められました。これを受けて、日本規格協会(JSA)において、佐伯教授を委員長、貝出助教を幹事とし、学識者、生産者、ユーザーなどをメンバーとしたJIS原案委員会が結成され、JISの制定に向けた事業が開始されます。

なお、中小企業と山口大学のパートナー機関は、本学の産学公連携・研究推進センターの横田守久氏が担当します。

佐伯教授は平成30年に同制度によってJIS B 8702「静的流体混合装置の混合性能測定方法」を制定しています。佐伯教授は、「これまで研究成果は論文や特許が主体であったが、研究成果を世の中に広く使ってもらうために、JISを制定することもアクションの1つと考えており、今後は国際規格(ISO)への取得も検討していきたい」と述べています。

関連するホームページ:
経済産業省「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件を決定しました」
  https://www.meti.go.jp/press/2022/07/20220727001/20220727001.html

日本規格協会「新市場創造型標準化制度」→「採択案件⼀覧」
  https://webdesk.jsa.or.jp/pdf/dev/md_5628.pdf