工学部研究紹介 研究詳細

「彫刻の似合う景観」を創出する都市デザイン手法に関する研究
バルセロナ市街地に設置されたミロの彫刻。バルセロナ市は、芸術家ピカソやミロ、建築家ガウディの作品により、その都市デザインの個性は傑出している。
我が国では、2004年の景観法制定以降、地域の個性を前面に出した景観形成が求められている。一方、1960年代から都市景観の修景を目的として街中に彫刻設置事業が始められ、既成市街地の修景と文化の振興、地域の個性を表出させる事業として全国的に普及している。しかし、屋外彫刻を設置する際の評価基準が存在しないことに課題があり、市民が活動する都市空間において、明確に理解しうる「彫刻の似合う景観」を創出するための都市デザイン手法を開発することが求められている。このような背景から、本研究は、海外都市の先進的事例を対象として、景観まちづくりを展開するにあたって、彫刻設置による景観形成を目指すための都市デザイン手法、および、具体的な彫刻設置ガイドライン策定への知見を都市空間構造、視覚的構造から客観的アプローチすると同時に、都市の成り立ちや彫刻そのものの意味から明らかにすることを目的としている。

鵤 心治

Ikaruga Shinji

研究関連キーワード
  • 都市・地域計画
  • 景観・環境計画
  • 計画論
  • 行政・制度