工学部研究紹介 研究詳細

「終わり」から人と空間の在り様を考える
日本人の80%以上がこのように病院のベッドの上で医療機器に固まれて死んでいく。(個人情報保護のため写真にはモザイク処理をしている。)
アップルCEOの故スティーブ・ジョブス氏はスタンフォード大学卒業式のスピーチで「死はたぶん、生命の最高の発明です。それは生物を進化させる担い手。古いものを取り去り、新しいものを生み出す。今、あなた方は新しい存在ですが、いずれは年老いて、消えゆくのです。」と発言している。膵臓癌が転移し、我々以上に死に直面していながらの氏の発言である。翻って、我々は果たして「終わる」ということ「死」を氏ほど肯定的に捉えているのだろうか。「終わり」や「死」から逃げ回っている我々がイノベーションを起こせないのはむしろ当然なのではないだろうか。日本人の80%以上が病院のベッドの上で死ぬ・・・これは我々がきちんと「終わり」や「死」に対し眼差しを向けた結果生じた事象なのだろうか。「終わり」や「死」から場所・空間・地域の在り様を探究していきたい。

孔 相権

Koh Syohken

研究関連キーワード
  • 高齢者生活
  • 住居計画
  • 計画論
  • 都市・地域計画