工学部研究紹介 研究詳細

ヒトの注視点移動モデルに基づくシームレスな遠隔3D視覚環境
ユーザの眼球運動を認識するシステム、ユーザの眼球運動に従い動くカメラシステム、3D映像システムから構成された3D視覚環境
ヒトは無意識に目を動かしながら外界を知覚している。目を高速に動かしているにもかかわらず気持ち悪くならない理由は、本当に見ている映像と記憶の映像を瞬時に合成し見ていると思っている映像を合成するからである。本研究では眼球を高速に動かしながら記憶映像を生成するしくみを、実際に構築することでヒトがものをみて外界を理解する知覚システムを解明することを試みている。たとえばこのような知覚システムを用いて錯視がおきるメカニズムを解明することにつながっている。作業がしづらい遠隔地にヒトの目の動きを送り、カメラがリアルタイムにその動きを再現し、その映像をヒトに瞬時に送ることでカメラを意識的に動かさずにあたかもその場にいるかのような没入感が得られる。また遠隔カメラシステムはヒトの注視点移動モデルに従い自律的に目を動かし、周囲の建築物などの3D情報を仮想世界に再構築できる。被災地などでの極限作業に期待できる。

守田 了

Morita Satoru

研究関連キーワード
  • コンピュータビジョン
  • ニューラルネットワーク
  • ヒューマンインターフェース
  • 映像処理