工学部研究紹介 研究詳細

人体で何が起こっているのか?コンピュータシミュレーションで解明します
筋骨格系及び呼吸系のコンピュータシミュレーション
病気の予防や治療にとって、体の中で何が起こっているかを知ることはとても大事です。人体の構成単位としての細胞や組織、器官は自然の法則に従ってそれぞれの機能を果たしています。これらの自然法則を数学や物理などの科学理論によって表現できれば、体の状態をコンピュータで予測することが可能です。例えば、運動神経から伝わる電気信号が筋線維を刺激し、この刺激による筋線維の収縮が筋肉に力を発生させて全身骨格を動かします。また、肋間筋や横隔膜の収縮は胸郭を拡げて、胸腔内を陰圧にして肺を膨らませることにより呼吸を行う。そこで、これらの現象を支配する自然法則を数式で表せば、コンピュータ上で人体の生命活動を再現することができます。これにより、運動器疾患や呼吸器疾患などの病因を解明することが可能となり、診断や治療の有力な手段として、生体現象のコンピュータシミュレーションが医療・福祉分野で活躍することが期待できます。

陳 献

Chen Xian

研究関連キーワード
  • 生体シミュレーション
  • 生体力学
  • 計算力学