工学部研究紹介 研究詳細

「奇跡の木」Moringa oleifera(モリンガ)を用いた水の浄化
モリンガの種の写真。種の大きさは8mm程度です。外側の皮を除去してすり潰してから水の浄化に用います。
途上国では毎年200万人以上の子供達が下痢性疾患により命を落としていると言われており、その主な原因は安全性の低い水です。途上国の中でも特に開発が遅れている後発開発途上国では、化学薬品はもちろんのこと、エネルギー(電気)すら浄水処理に用いることができません。つまり、後発開発途上国における浄水処理技術を考える際には、現地で入手できるものを用いることが必要となります。
本研究では熱帯・亜熱帯地域に広く繁殖するモリンガという植物を使った水の浄化に取り組んでいます。葉に種々の栄養素が豊富に含まれていることなどモリンガが有する価値は高く、WHO(世界保健機関)も途上国における栄養状態の改善および収入機会を拡大する手段としてモリンガの植樹を推奨しています。このように、モリンガは途上国における人々の生活向上に様々な観点から貢献できる可能性を秘めており、「奇跡の木」とも呼ばれています。

鈴木 祐麻

Suzuki Tasuma

研究関連キーワード
  • 土壌・地下水・水環境
  • 汚染質除去技術
  • 汚染除去・修復技術
  • 有価物回収