工学部研究紹介 研究詳細

星の周りの気体の運動を表す方程式の解の存在と性質について
論文完成前の手書き原稿
さまざまな、目に見える物理現象をモデル化したものを表現する方程式の一つに、微分方程式というものがあります。異なった現象でもその本質が同じであれば、同じ方程式で表現されます。たとえば、コーヒーに入れたお砂糖が溶けていく現象(拡散現象)と、暖房により部屋が暖まっていく現象(熱対流)は、同じ熱方程式(あるいは拡散方程式)と呼ばれる微分方程式で表現されます。こうした微分方程式の中で、恒星と真空の間にある気体(地球の場合は大気)の運動を記述する方程式(連立方程式)の解が存在するのかどうかを研究しています。微分方程式の解はいつでも存在するわけではなく、さまざまな条件を与えることにより、存在が可能となります。どのような条件のもとで解があるのか、また、その解は、どのような性質を持つのかも研究しています。さらに、地球のように中心に核があって大気がある場合と、木星のように、核はなくて気体のみが、真空の中に存在している場合の違いについても研究しています。

岡田 真理

Okada Mari

研究関連キーワード
  • 偏微分方程式
  • 気体の運動方程式
  • 解の存在と一意性
  • 解の漸近挙動