工学部研究紹介 研究詳細

アモルファスシリコンにおける発光と光誘起欠陥生成に関する研究
パルスレーザー(左の写真)を用いた、アモルファスシリコン(右の写真の冷却装置の内部)への光照射
アモルファス(非晶質)とは原子配置が結晶のような周期性をもたない固体のことです。アモルファスシリコンは結晶シリコンと同様に半導体で、薄膜トランジスタ、太陽電池などの用途がありますが、いくつか結晶シリコンと異なる性質をもち、その例として強い発光(ルミネッセンス)が観測されたり、光照射により欠陥(ここでいう欠陥とは原子の並び方が通常と異なる箇所のこと)が新たに生成されるなどがあげられます。特にこの欠陥生成については、そのメカニズムは十分に解明されておらず、光照射下でおこる現象とその原因を、主に低温でみられる発光を観測して詳しく調べる研究をしています。光照射に伴う欠陥生成は、アモルファスシリコンの太陽光発電への応用にあたっては最大の問題点であり、その原因の解明とこの現象の抑制は強く望まれています。

荻原 千聡

Ogihara Chisato

研究関連キーワード
  • 半導体