工学部研究紹介 研究詳細

計算機シミュレーションによる物質の性質の探求
上:K-Pb液体合金のイオン構造。K原子(青球)とPb原子(緑球)。
下:原子間力顕微鏡の原子モデル(左)と、表面上での原子系エネルギー減少のグラフ
我々の身の回りの物質はすべて原子・分子からできており、それらが多数集まっていろいろな特徴的な性質があらわれます。私は原子の一つ一つの動きをコンピューターで計算し、その多数の原子が集まったときにどのような振る舞いを示すのか研究しています。上図は、異なる種類の金属が混じりあって高温で液体合金になったときのイオン構造をシミュレーションで調べた結果です。このシミュレーションによって図のように原子同士が集まり液体中にクラスターのような塊をつくることが初めてわかりました。下図は、表面観測装置である顕微鏡のシミュレーション結果です。表面の原子と顕微鏡の装置の間に働く引力によって、観測装置は表面原子の一つ一つの認識ができることがわかりました。この他にも、身のまわりにある自然現象や最先端技術の分野において未解明な部分はたくさんあり、その仕組みをシミュレーションで明らかにしていきたいと思っています。

仙田 康浩

Senda Yasuhiro

研究関連キーワード
  • 計算物理学
  • 金属
  • 表面・界面