工学部研究紹介 研究詳細

制御技術を応用して作る、人間と機械システムの良い関係
空気圧駆動の人工筋肉を動力源として用いるアシストスーツ。人間の動作に沿ったアシスト実現のため関節角加速度の推定値を用いて制御を行う。
人間が機械システムの操縦・制御役を行うときに発揮できる能力を解析する研究は、1960年代以降現在まで活発に研究が続けられている。当初の研究では、人間をブラックボックスとして扱い、人間に与えられる情報(入力)と制御動作(出力)の関係を数学モデルに当てはめるのみであったが、近年では計算機性能の飛躍的な向上と計測技術の発達により、入出力に関与する感覚器の特性や人間ならではの高度な処理能力(予測・学習)も含んだモデルの獲得とその応用へと進化を続けている。当研究室は、制御工学の手法を基盤とし人間という複雑・高機能なシステムと親和する機械システムの構築を研究の主要課題と位置づけ、生体信号を用いないアシストスーツ同調制御系の構築(写真)や聴覚を積極的に活用する人間・機械インターフェースの構築などに取り組んでいる。構築したものの良し悪しは自分がすぐにわかるという、シビアだが楽しい研究課題である。

藤井 文武

Fujii Fumitake

研究関連キーワード
  • 人間機械システム
  • ロボティクス
  • 音響情報・制御
  • 制御システム