工学部研究紹介 研究詳細

中心市街地再生のための建築デザインと仮設的空間利用について実践と研究
衰退した中心市街地の商店街社会実験イベントにおいて仮設物を活用し創出された賑わいの様子
(2017年5月鹿児島県いちき串木野市で実施)
車社会の進展や生活・購買スタイルの変化等によって、中心市街地が衰退しています。この様な都市の状況や生活様式を昔に戻すことは不可能ですが、空き地や空き家・空き店舗をこのまま放置して良いわけではありません。まちなかには駅や道路、上下水道などの立派なインフラがあり、空き地や空き家と併せ、これらを総合的な社会ストックとして引継ぎ、活用することが研究・設計活動の課題です。手法として、①スポンジ状に分散した空き地や空き家を個々に活用するだけでなくネットワーク化して繋ぎ、エリア価値や魅力を生み出すこと、②仮設的に空間を活用する社会実験を繰り返し、賑わい創出と同時に空間活用の最適解を見出すこと、③建築は人々の活動を包む器であり、交流や賑わいを生み出すインターフェイスと捉え、依り代となる形態デザインに取組んでいます。日本文化には空間を仮設的に活用する歴史があり、上記の現代都市・建築の課題に適用できるとも考えています。

岡松 道雄

Okamatsu Michio

研究関連キーワード
  • 環境デザイン(建築、都市、ランドスケープ)
  • 設計論
  • 建築論
  • 保存・再生