工学部研究紹介 研究詳細

橋梁を長生きさせるために~腐食劣化抑制とロボット技術による維持管理~
塩化物系凍結防止剤の影響で腐食した鋼橋の一部
(さらに悪化した場合、橋梁全体の損傷に繋がる可能性がある)
橋梁は我々の生活を支えているインフラ構造物のひとつです。近年、日本国内の橋梁の約50%において建設後40年以上経過しており、安全に使用し続けるための維持管理、すなわち点検や修繕の重要性が増しています。橋梁は主にコンクリートや鋼が材料となっており、私は特に鋼橋の腐食劣化、つまりさびについて研究しています。著しい腐食劣化の要因として、海からの飛来塩分や、冬季に散布される凍結防止剤に含まれる塩分の供給が挙げられます。この凍結防止剤による腐食抑制を目指し、塩化物を含まない凍結防止剤の適用を提案しています。適用に向け、提案する凍結防止剤による腐食抑制効果とメカニズムを解明するため、さび組成分析や元素分析等に基づいた研究を進めています。また、維持管理で重要な現状の把握のため、ロボット技術を用いた点検の適用を目指し研究を進めています。さらに、ロボット技術で得られた膨大な情報を処理するために、機械学習を用いた画像解析も併せて研究しています。

蓮池 里菜

Hasuike Rina

研究関連キーワード
  • 鋼構造
  • 維持管理工学
  • 機械学習
  • 鋼材