工学部研究紹介 研究詳細

いきものが住みやすい川や海をつくる
高校生といっしょに水路を調査し、コンピュータで解析して、ホタルがすみやすい水路につくり変えた。
いきものが住む場所を「生息場」といいます。良い生息場は、まず水温や水質などについて適切な環境を備えていることが必要です。その上で、生息場として選ばれるための3つの条件を満たさなければなりません。1つ目は、自分が生き残るためにエサをとり易いこと、2つ目は、次の世代のために子供を産み育てやすいこと、3つ目は、天敵に襲われにくいことです。いろいろないきものについてこれらの条件を数式にすれば、良い生息場を理論的に設計することができるようになります。この技術を用いて、これまでに椹野川のホタル水路建設や山口湾のアマモやアサリの再生などに携わってきました。近年は災害が多く、環境より防災に注目が集まっていますが、一度壊した環境は簡単には元に戻りません。将来後悔しないためにも、災害に強く、いきものにもやさしい建設事業の実現に向けて、この技術の応用性の向上と適用条件の拡大に取り組んでいます。

関根 雅彦

Sekine Masahiko

研究関連キーワード
  • 環境保全
  • 環境・生態系影響
  • 環境システム
  • モデルシミュレーション