工学部研究紹介 研究詳細

バイオテクノロジーでくすりを創り、病気を治す医工学
酵母菌は微生物なのにヒト細胞に似ている。パン酵母を利用して抗がん剤を探してみるとヒトガン細胞に効いた。悪性腫瘍に効くくすりになるかも。
バイオテクノロジーを駆使して新しいくすりを開発したり、病気を治したいと考えています。医工学と呼びます。パンをふくらませているパン酵母は、実はヒトの細胞とよく似ています。パン酵母にガンに関わる遺伝子を入れて病気にさせ、病気のパン酵母でくすりを探してみました。するとパン酵母のかたちが変わるくすりが取れました。そのくすりをヒトのガン細胞に与えてみたら、なんと、ガン細胞のかたちが変わりました。ガン細胞は悪性化するとかたちを変えて転移するのですが、それを阻害する抗ガン剤ができそうです。
パン酵母にヒトの脳で問題となる認知症の遺伝子を入れて調べています。認知症は神経細胞が変性する病気ですが、認知症遺伝子を持ったパン酵母にも変化が起こりました。認知症のくすりを探そうと考えています。病気を工学的に探究し、人の役に立ちたいと考えています。

赤田 倫治

Akada Rinji

研究関連キーワード
  • 遺伝子工学
  • 生物工学
  • バイオ医薬品
  • 疾患関連遺伝子