工学部研究紹介 研究詳細

グリーン・サステイナブル化学への有機合成化学の展開
2−スルファニルヒドロキノン二量体:当研究室で開発した新蛍光材料です。化学反応によってON/OFFできます。
有機合成化学は万能です。現代社会に強く望まれているイノベーションを実現するために必須の、新しいポテンシャルを持った「分子」の合成に無敵の威力を発揮します。それは、あたかも「無から有」を造る。実現するのが有機合成化学です。単にものづくりだけでなく、21世紀に必要とする環境調和型社会の実現に向けて、新しい方法論、資源再利用、そして地球にやさしい自然からの材料を活用して、現代社会に新しい道を拓きます。私たちはこれまでに、抗インフルエンザ薬のタミフルの合成をはじめとして数々の生理活性物質の合成、およびそれに必要な新しい合成反応を有機化学の研究を通じて作り上げてきました。一方で、プラスチックやセルロースを化学資源に変換する画期的な方法も、有機合成化学の成果を活用して開発してきました。現在、問題になっている使用済みプラスチックの処理に、環境を考えた適切な方法を提案する研究も進めています。国際的にも幅広く強い連携関係を多数もち、国内の産学連携をも進めつつ、無敵の有機合成化学使って現代社会の直面する課題の解決を可能にする科学技術の展開を進めています。

上村 明男

Kamimura Akio

研究関連キーワード
  • 有機合成化学
  • 有機元素化学
  • サステイナブルケミストリー
  • グリーンケミストリー