工学部研究紹介 研究詳細

部品を組み立てるように遺伝子を組み立て、人類に役立つ生物を創る遺伝子工学
A.タンパク質生産に使用する酵母細胞。B.酵母遺伝子を操作してタンパク質生産を増強(赤茶色)。c.タンパク質遺伝子を操作して生産量増強(透明部分)
ATGCGATCGTTTCC
CGTAGTTAAAGAT…遺伝子はこのような文字の並びにたとえられ、ヒトなら30億文字分もっています。実際には分子の並びですが、この並びが生物を成り立たせていることを考えると不思議でなりません。でも、化学的に見ればこの不思議な遺伝子も分子の1つです。化学の手法で分子を操作して、新しい遺伝子、新しいタンパク質、有用な機能を持った生物を工学的に作り出すことができます。これが遺伝子工学です。
遺伝子工学でできることはたくさんありますが、私はタンパク質の大量生産を目的に様々な角度から研究を進めています。タンパク質は医薬品として、あるいは、食品加工、繊維加工、バイオエタノール生産で多用されています。タンパク質の生産は生物でしかできないことです。タンパク質生産に関わる遺伝子を調べたり、生産したいタンパク質の遺伝子を改変して、生物の力を利用したタンパク質大量生産技術の開発を進めています。

星田 尚司

Hoshida Hisashi

研究関連キーワード
  • 微生物ゲノム
  • 合成生物学
  • 発酵生産
  • 遺伝子工学