学部長年頭あいさつ

学部長年頭あいさつ

(令和2年1月6日掲載)

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年は、工学部創立80周年という節目の年にあたり、記念講演会やホームカミングデー等の行事を通じて祝うことができました。それぞれの行事を行うにあたり、ご尽力、ご協力いただきました関係各位に改めてお礼申し上げます。

さて、平成から令和へと時代も変遷し、今年は令和も2年目ということで、いよいよ本格的に新しい時代が動き始める年であり、さらに、日本でオリンピックが開催されるなど大きな動きのある年でもあります。このような世の中の大きな動きに呼応する形で、山口大学工学部も、次世代を担う人材育成に適した教育・研究体制へと大きく動き始める年と考えております。

先述した記念講演会の際に工学部にお越しいただいた大村 智先生(2015年ノーベル医学・生理学賞 受賞)の書籍『人をつくる言葉』(毎日新聞出版)の中に紹介されている後藤新平の言葉があります。

金を残すものは下、
仕事を残す者は中、
人を残す者が上 

高等教育機関である大学の目指すべき方向は、もちろん“上”であります。

各界からは「こんなことも大学で身につけて欲しい」と声高に叫ばれておりますものの、それらを大学在学の限られた期間において、全て満たすことは、時間と資源の制限のある中では難しいところも多々あります。従って、社会に一度出てみて、「やはりこれが必要なので学び直したい」という強い意識を持った方の積極的な受け入れ体制も今後、さらに重要となると考えており、そのような要望に応えられる体制も整備していきたいと思っています。

一方、そのような志を持つ方を送り出すことに対する企業、社会のご支援も重要な点でありますので、是非、志を持つ方に対するご理解とご支援を賜ることもお願いしたいと思います。

これまでも、そして、これからも“上”を目指す工学部でありたいと考えております。今後とも、山口大学工学部に対しますご支援、ご鞭撻を賜れば幸甚に存じます。

山口大学工学部長 堤 宏守

※この言葉の表現には諸説あります。大村先生の書籍の表現をそのまま記載しました。