第20回微粒化アジア会議(ILASS-Asia 2019)を開催しました

第20回微粒化アジア会議(ILASS-Asia 2019)を開催しました

(令和2年2月4日掲載)

2019年12月21日(土曜日)~23日(月曜日)、第20回微粒化アジア会議(ILASS-Asia 2019)が、本学常盤キャンパスD講義棟を会場として開催されました。創成科学研究科機械工学分野の三上真人教授が実行委員長、瀬尾健彦准教授が副実行委員長を務めました。本学の大学院学生・学部学生も学生スタッフとして運営に携わりました。

本会議は、アジア微粒化学会(ILASS-Asia)が中心となり、液体の微粒化と噴霧関連システムに関する研究・開発に携わるアジア地域の研究者や企業技術者が一堂に会し、高度な情報交換を行う場を提供することを目的としたものです。液体の微粒化は飛行機のジェットエンジンや自動車のエンジンにおける噴霧燃焼の性能を決める重要な現象です。今回、アジア地域の研究者のみならず、米国、欧州の研究者をも含む12カ国から230名の参加がありました(写真1)。

特別講演として、元NASA職員の米国ポートランド州立大学Mark Weislogel教授による講演「Giant Drops and Sprays in Low-Gravity Environments」がなされました(写真2)。国際宇宙ステーションや落下塔における無重力状態における流体実験について、特に液体の表面張力を自在に制御した結果現れる多様な現象に関して、多くの動画を用い、ユーモアを交えて講話いただきました。なお、本特別講演は山口大学基金の支援を受けて行われたものです。また、米国、中国、韓国、台湾、日本、それぞれの研究者による基調講演がなされました。日本からは本学の三上真人教授が国際宇宙ステーションでの宇宙燃焼実験について、最新解析結果も交えて講演を行いました。その他、一般講演、機器展示、微粒化写真展、ウェルカムレセプション、懇親会も行われました。懇親会では、日本から歓迎の気持ちを込めて歌のおもてなしがあり(写真3)、これに対し中国の参加者からも歌が披露されるなど、心温まる交流がなされました。

本会議において、研究者同士の高度な研究の情報交換と交流を促進することができました。ご参加いただきましたすべての皆様およびご支援いただきました団体に御礼申し上げます.次回は本年10月に中国Zhenjiangで開催されます。

写真1:講演会の様子
写真2:Weislogel教授による特別講演
写真3:懇親会における日本からの歌のおもてなし