JSTさくらサイエンスプログラム「リモートセンシングと人工知能による先端情報処理技術に関する学習と体験」を実施しました

JSTさくらサイエンスプログラム「リモートセンシングと人工知能による先端情報処理技術に関する学習と体験」を実施しました

(令和4年3月10日掲載)

2022年2月17日から3月3日にJSTさくらサイエンスプログラム「リモートセンシングと人工知能による先端情報処理技術に関する学習と体験」を実施しました(実施主担当者:大学院創成科学研究科 山口真悟教授)。本プログラムは、JST国際青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)の支援を受け、部局間国際交流協定を締結しているマレーシア・トン・フセイン・オン大学(UTHM)の学部生・大学院生6名が参加したオンライン研究交流会です。衛星リモートセンシング技術と人工知能技術についてAIデバイス開発キットを用いて学習・体験するとともに、それらの技術がどのように応用できるかを共に考える機会を提供することを目的にしました。

2月17日は、さくらサイエンスプログラムや両大学の紹介に続いて、参加者全員が自己紹介し、アイスブレーキングを行い、参加者の不安や緊張をほぐしました。その後、JAXAと山口大学衛星リモートセンシング研究センター所属の佐村俊和准教授から、JAXAの紹介並びに衛星リモートセンシング技術に関して講演いただきました(図1参照)。人工知能技術により精細化された衛星画像は参加者のインスピレーションを掻き立て、日本の高度な技術への関心を高めました。その後、実習に使用するAIデバイス開発キットのセットアップを行いました。

図1:佐村俊和准教授(JAXA・山口大学衛星リモートセンシング研究センター)の講演会の様子

2月24日は、山口大学大学院創成科学研究科のMohd Anuaruddin Bin Ahmadon助教よるAIデバイス開発キットとディープラーニングを用いた衛星リモートセンシング画像を分類する実習を行いました(図2参照)。その後、AIデバイス開発キットとディープラーニングを活用したアイディアソンを行いました。ネットワークのトラブルにより、実習が中断する場面もありましたが、学生の学習意欲とMohd Anuaruddin Bin Ahmadon助教の献身的な対応により、参加者全員がすべての課題をこなすことができました。対面の活動ではいつも時間に追われていましたが、時間にゆとりのあるオンラインの活動では、学生がそれぞれのペースで課題に取り組むことができたというメリットになりました。AIデバイス開発キットを用いた今回の実習は、人工知能技術に対する興味や学習意欲、そして想像力を大いに高めました。

図2:AIデバイス開発キットとディープラーニングを用いた衛星リモートセンシングの画像を分類する実習の様子

2月25日から3月2日は、学生はそれぞれのアイディアをブラッシュアップし、3月3日にその成果発表会を行いました(図3参照)。教員をファシリテータとした学生同士の討論により、互いに刺激を受け、学生の視野が広がりました。

図3:成果報告会の様子

本プログラムにより、UTHMの複数の参加学生から本学への留学希望があり、また山口大学のTA学生がUTHMに関心をもつきっかけとなりました。