創成科学研究科機械工学系専攻橋本大輝さん(エンジンシステム研)が自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞

創成科学研究科機械工学系専攻橋本大輝さん(エンジンシステム研)が自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞

(令和4年4月8日掲載)

創成科学研究科博士前期課程機械工学系専攻2年橋本大輝さんが、自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞しました。

この賞は、自動車技術に関連した優れた研究を行った大学院修了者を公益社団法人自動車技術会が表彰するものです。

対象となった研究テーマは、「ウェーブレット相互相関解析法を用いたディーゼルエンジンにおける燃焼衝撃伝達に関する研究」です。自動車においてエンジンの振動・騒音の低減は、快適性の向上のために必要な課題です。本研究では、エンジン振動のうち燃焼起因振動に着目し、燃焼衝撃からエンジン外壁面振動への伝達遅れについて周波数毎に調べるウェーブレット相互相関解析法を新たに開発しました。その結果、内部伝達系の連成振動の励起や伝達経路、燃焼室共鳴の影響に関する新たな知見が得られ、燃焼起因振動や燃焼騒音の予測や低減に向けて新たな視点を提示しました。

受賞に対して橋本さんは、「3年間を通して行ってきた研究が、最後にこのような形で評価されたことをとてもうれしく思います。私は燃焼起因のエンジン振動伝達経路の把握を目的としてきました。そこで新たな解析手法としてウェーブレット相互相関解析法を構築し、筒内圧力とエンジン表面振動加速度の相関関係から振動伝達経路の考察を行ってきました。今後この結果や手法がエンジン振動特性の考察に少しでも役立てばうれしいです。」と感想を述べています。