創成科学研究科化学系専攻の藤田航さんが日本分析化学会第71年会において若手ポスター賞を受賞しました

創成科学研究科化学系専攻の藤田航さんが日本分析化学会第71年会において若手ポスター賞を受賞しました

(令和4年9月26日掲載)

大学院創成科学研究科(工学系)博士前期課程化学系専攻1年の藤田 航さん(中山研究室)が令和4年9月14日(水曜日)から16日(金曜日)に岡山大学津島キャンパスで開催された「分析化学会第71年会」若手ポスターセッションにおいて若手ポスター賞を受賞しました。

対象となった研究テーマは、「塩水電解における塩素/酸素活性のpH依存性の回転リングディスク電極による分析」です。水電解は理想のグリーン水素製造法ですが、その普及が進めばやがて世界的な水不足に陥ります。地球上の水の97%を占める海水の直接電解はその有力な解決策と言えます。海水電解において水素生産の対極(陽極)では塩素発生と酸素発生が競合します。水素製造のためには無害な酸素を生成するプロセスが好ましく、塩素発生と酸素発生の反応選択性を迅速・簡易、かつpHや電位の変化に対して多点的に評価できる手法の開発が急務です。本研究では回転リングディスク電極を用いた手法によって塩素発生と酸素発生の電流を分離・定量することによって反応選択性を見積もり、従来法と比較することでその適合性を検討しました。

今回の受賞について藤田さんは、「この度はこのような賞を頂戴し、大変嬉しく光栄に思います。発表の際には多くの方から多角的なアドバイスを頂き、とても有意義な時間になりました。本手法をグリーン水素製造のためのアノード材料に適用し、更なる貢献ができるように研究活動に励みたいと思います。」と述べています。