大学院創成科学研究科機械工学系専攻の松浦勇翔さんが日本マイクログラビティ応用学会第34回学術講演会において毛利ポスターセッション敢闘賞を受賞しました

大学院創成科学研究科機械工学系専攻の松浦勇翔さんが日本マイクログラビティ応用学会第34回学術講演会において毛利ポスターセッション敢闘賞を受賞しました

(令和4年10月11日掲載)

2022年9月14日(水曜日)~16日(金曜日)に名古屋市立大学で開催された日本マイクログラビティ応用学会第34回学術講演会の毛利ポスターセッションにおいて、大学院創成科学研究科機械工学系専攻博士前期課程1年の松浦勇翔さん(エンジンシステム研)が、敢闘賞を受賞し、宇宙飛行士の毛利衛さんから表彰されました。

本ポスターセッションは、微小重力・低重力環境が関係する自然科学分野の発展とこの分野の将来を担う人材育成のため、学生を対象に開催されるものです。優秀な発表には賞が授与され、審査委員長を務める宇宙飛行士毛利衛さんから、直接表彰されます。

対象となった研究発表は、「微小重力場を用いた室温高圧空気中での単一アンモニア液滴の蒸発速度定数計測」です。本研究では、高圧雰囲気を用いることで単一のアンモニア液滴の生成に成功し、世界で初めてその蒸発特性を微小重力場で調べました。2050年に実質的な温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラルの達成が求められていますが、アンモニアはカーボンニュートラル燃料として期待が寄せられています。これまで、室温大気圧で気体状態である燃料の基本蒸発特性を微小重力場で調べた例はないため、本手法によりそのような特殊な燃料についても、蒸発データ、さらには蒸発を伴う燃焼データを理想化された微小重力場で取得できる可能性が見出されました。本研究は今後、アンモニアを燃料として用いた場合の噴霧燃焼の詳細機構解明に繋がることが期待されます。

受賞に対して松浦さんは、「初めての学会発表でしたが、このような賞を頂き、大変嬉しく思います。この賞が頂けたのは三上先生や研究室の皆様に指導していただいたおかげであり、心より感謝申し上げます。今後もアンモニア燃焼の可能性を広めるべく、研究に精進してまいります」と喜びの言葉を述べています。

受賞者の松浦勇翔さん (発表ポスターと)
毛利宇宙飛行士による表彰