工学部長メッセージ

「地球と共生する生き方を工学の観点から共に考えよう。」

山口大学工学部は、昭和14年5月に宇部高等工業学校として設置されて以来、機械工学、社会建設工学、応用化学、電子電気工学、知能情報工学、感性デザイン工学、循環環境工学の7学科の構成で、1学年約550名の学生に対し21世紀の私たちの生活をより豊かに、より安心に支える世界の実現にむけた技術者の育成を行っています。

18世紀半ばに始まった産業革命以降、工学は私たちの豊かな暮らしを実現するために役立ってきました。その代り、工学の進歩による産業の発展に伴い、エネルギー消費も急激に増大し、エネルギー消費に伴う人類が発生させる二酸化炭素の量も急増しており、それらが地球温暖化の原因のひとつとも言われています。地球温暖化の影響と考えられている気候変動による自然災害は、山口県だけでも平成21年の中国・九州北部豪雨災害や、平成25年の萩市須佐の豪雨災害がありますし、降雪による交通まひや干ばつの発生が全世界から報告されています。

また我が国は、地球温暖化に加えて、環太平洋火山島弧帯に位置し、複数の地殻プレートの沈み込みによる地震の発生を避けることはできません。そのうえ、複数のプレートの連動地震とそれによる津波災害の発生確率も高くなってきています。さらに、近隣諸国の産業の発達や近代化の影響による微粒物質の越境汚染も新しい環境問題となりつつあります。

これらの問題に対し、工学の立場から新しいイノベーションを提案していくのはもちろん、それらのイノベーションを支えるための社会インフラの保全にこれからも全力で取り組んで参ります。

21世紀の工学は、我々が地球号の乗組み員であることを意識する視点が重要となります。

地球規模の「真の豊かさを追求する工学」を目指して、地球と共生する生き方を工学の観点から共に考えて行きましょう。

山口大学工学部長 進士 正人