「NASA スペースアップスチャレンジ」のグローバルファイナリスト(トップ25)に日本で唯一、山口大学チームの作品が選ばれました

「NASA スペースアップスチャレンジ」のグローバルファイナリスト(トップ25)に日本で唯一、山口大学チームの作品が選ばれました

(平成31年1月18日掲載)

「NASA スペースアップスチャレンジ」は、NASA(米航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)などが公開している宇宙関連のオープンデータを使い、アプリやプロダクトを開発する世界同時開催のイベントで、10月20日、21日の2日間、東京など日本の6会場を含む世界約200以上の都市で開催されました。参加者はNASAが出題した「世界に今必要なものは」など6つのジャンルの20の課題に対して、今年は18,000人を超える参加者による1,400弱のプロダクトが作成されました。日本では、宇部市でもSpace Apps宇部事務局と宇部市宇宙教育推進協議会の共催、宇部天文同好会の後援で本イベントが開催されました。

この度、本イベントに参加した山口大学大学院創成科学研究科宇宙利用工学研究室学術研究員の君嶋里美さんと大学院創成科学研究科工学系学域博士後期課程在籍の留学生カティア バイブハブさんのチームがグローバルファイナリスト(トップ25)に決定したことをNASAが発表しました。日本では唯一のチームです。

データのベスト・ユーズ部門に出展された作品「People Visualizer(地球観測データとオープンソースデータを用いた目に見えない人口層の可視化)」は、地球観測衛星データとオープンデータを用いることで難民情報を把握し、移動軌跡の抽出、また居住・移動に伴う周辺環境への影響についてモニタリングを可能とするものです。地球観測衛星データを難民人道的支援や管理・保全の促進という社会的課題での利用につなげようとした点が評価されました。

山口大学は、宇部市宇宙教育推進協議会と連携し、人工衛星データの利用や研究に関するセミナー等の宇宙を素材とした教育を推進し、科学技術に一層の興味を持つ児童生徒や、将来のイノベーション人材の育成を推進しています。4つの衛星データ受信基地局が集積する山口県は宇宙産業を興すための活動や宇宙関連教育が盛んで、2017年2月に「JAXA西日本衛星防災利用研究センター」が設置された宇部市でも様々な取り組みが行われています。山口大学は応用衛星リモートセンシング研究センターを中心に最先端の研究と人材育成の両面から取り組みを進めています。

NASA Space Apps Challengeのページ:https://2018.spaceappschallenge.org/awards/global-finalists(海外の外部サイトへ)