2015年度トピック一覧

2015年度トピック一覧

鈴木祐麻講師と新苗正和教授が資源・素材学会「論文賞」を受賞
鈴木講師は「奨励賞」も同時受賞
(平成28年3月31日掲載)

鈴木祐麻講師(大学院理工学研究科環境共生系学域)、中村哲さん(当時大学院理工学研究科博士前期課程環境共生系専攻2年生)、片山ひとみさん(当時工学部循環環境工学科4年生)、新苗正和教授(大学院理工学研究科環境共生系学域)の論文が「第41回資源・素材学会論文賞」を受賞し、平成28年3月28日~30日に開催された資源・素材学会2016年度春季大会にて表彰および受賞記念講演が行われました。

論文タイトル:酸化マグネシウム系不溶化剤によるヒ素(V)汚染土壌の不溶化処理
著者:鈴木祐麻, 中村哲, 片山ひとみ, 新苗正和, 中田英喜, 藤井啓史, 田坂行雄
掲載雑誌:Journal of MMIJ, 第129巻、第10号, pp.650-656, 2013.

この賞は、資源・素材学会誌および資源・素材学会が刊行した出版物に発表された論文・報告の中から、特に優秀なものに授与されます。

本論文は、宇部興産(株)と本学が締結している「包括的連携・協力に関する協定」の下で実施された共同研究において得られた成果で、酸化マグネシウムによるヒ素(V)汚染土壌の不溶化プロセスを解明しており、不溶化効果の長期安定性に関する新しい知見を提供した点が高く評価されました。

また、鈴木講師は、研究業績が独創性および将来性に富むと認められた満40歳未満の研究者に授与される「第41回資源・素材学会奨励賞」も同時に受賞しました。受賞対象となった研究のタイトルは「重金属類汚染土壌の原位置処理に関する研究」です。鈴木講師は2010年に本学に赴任してから、重金属により汚染された土壌の不溶化処理技術および電気修復技術の2つの原位置処理技術について、主に処理メカニズムの観点から研究を行っており、これらの研究業績が高く評価されました。

清水則一教授が第2回宇宙開発利用大賞(国土交通大臣賞)を受賞
(平成28年3月31日掲載)

工学部社会建設工学科 清水則一教授が、第2回宇宙開発利用大賞(国土交通大臣賞)を受賞し、3月22日(火曜日)に一橋大学一橋記念会館において開催された授賞式で表彰されました。本賞は内閣府の主催により、宇宙開発利用の推進において先導的な取組を行い大きな成果を収める等、我が国の宇宙開発利用の推進に多大な貢献をした優れた成功事例に対して、その栄誉を称えるものです。その中でも国土交通大臣賞は、国土の利用・保全、社会資本整備交通観光政策推進、気象業務の発達観点から特に顕著な功績があったと認められる事例に授与されるものです。受賞したのは、応募数107件の中で内閣総理大臣賞を始め9件で、受賞者の中で大学は山口大学だけでした。

受賞対象は「防災・減災用GNSS(※1)計測技術の開発と計測情報サービスの提供」で、地盤や構造物の変位を3次元で高精度に計測するための安価なGNSSセンサの開発、計測誤差処理技術の確立、WEBを用いた自動計測・配信システムの開発、GNSS計測変位情報のインターネットによるリアルタイム提供を実現したものです。その結果、斜面や地盤の防災・減災事業、高速道路の斜面監視、ダムや鉄道の維持管理、構造物の情報化施工等の多くの実務で適用されるようになりました。また、本基礎技術は国際学会が推奨する変位計測手法として認められ、世界各地で高品質な変位計測が実現されるようになりました。

なお、同賞は、GPS変位計測技術を普及するために創設された、Shamen-net研究会との共同で受賞しました。

また、本技術開発に関連する研究により本学から多くの博士を輩出しており、本学が推進する、衛星リモートセンシング技術(※2)の防災・減災への応用とその国際展開に一層の弾みがつくものと期待されます。

(※1)GNSS(Global Navigation Satellite System):GPSに代表される人工衛星によるナビゲーション・測位システムの総称。

(※2)衛星リモートセンシング技術:人工衛星に専用の測定器(センサ)を載せ、地球を調べる技術のこと。

経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件として理工学研究科の佐伯隆教授とアイセル株式会社が行った共同研究の成果が採択
(平成28年3月31日掲載)

大学院理工学研究科環境共生系専攻の佐伯隆教授とアイセル株式会社が行った共同研究の成果が経済産業省の標準化案件として採択されました。 経済産業省は新市場の創造や産業競争力の強化につながる戦略的な標準化の推進のため、中堅・中小企業を含む企業又は企業グループが保有する優れた技術や製品について、従来の業界団体でのコンセンサス形成を経ずに、迅速な国内標準化(JIS化)や国際標準(ISO/IEC)提案を可能にする「新市場創造型標準化制度」を創設しています。 佐伯教授はアイセル株式会社と『静的流体混合装置(スタティックミキサー)の開発と混合性能の評価方法』に関する共同研究を平成24年から行っており、本年3月29日に混合性能の評価方法の標準化に対して、この制度の活用が決定されました。 この共同研究は株式会社池田泉州銀行が「標準化活用支援パートナーシップ制度」に基づき資金援助したものですが、パートナーシップを活用した案件としては初めての採択になります。これを受けて、引き続き評価方法の検討や実験を山口大学で行うとともに、原案作成委員会が設置され、JIS化が進められます。

関連URL:
経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2015/03/20160329003/20160329003.html
http://www.meti.go.jp/press/2015/03/20160329003/20160329003.pdf
池田泉州銀行
http://www.sihd-bk.jp/fresh_news/0000000873/pdf/fresh.pdf

西形准教授が平成27年度有機合成化学協会「東ソー研究企画賞」を受賞
(平成28年3月31日掲載)

大学院理工学研究科物質工学系学域の西形孝司准教授(テニュアトラック)が、平成27年度有機合成化学協会「東ソー研究企画賞」を受賞しました。この賞は、有機合成化学分野における優れた萌芽的研究の奨励を目的としており、学会と産業界の連携を推進するため賛同企業の寄付による研究助成金が贈られます。 受賞テーマは「アルカリ金属フッ化物を用いるアルキル臭化物の銅触媒フッ素化反応開発」です。フッ素はその特異な性質のため有用物質に不可欠な元素であり、例えば医農薬品の実に20~30%にフッ素が含まれています。そのため、分子の効率的フッ素化反応開発は有機合成における最重要課題の一つです。 しかし、現行のフッ素化反応は非常に高価で調製の難しい試薬の開発が行われている一方で、安価で入手容易なアルカリフッ化物の効率的な利用法の開拓はほとんど行われていませんでした。そこで着目したのが、銅触媒を用いるアルカリフッ化物によるアルキル基のラジカル的フッ素化反応です。本手法は、医薬品などの有用分子を低コストかつ選択的にフッ素化を行うことができると期待されています。

西形准教授が日本化学会「第30回若い世代の特別講演証」を受賞
(平成28年3月31日掲載)

大学院理工学研究科物質工学学域の西形孝司准教授(テニュアトラック)が、第30回若い世代の特別講演者として日本化学会第96春季年会において表彰されました。 本講演会は、次代の化学及び化学技術をさらに活性化するために日本化学会が毎年企画しているものであり、意欲的に研究を行っている全国の40歳未満の若手研究者会員の中から毎年20名以内に“特別講演”の機会を与えています。厳しい選考の上、特別講演者として採択された研究者は、日本化学会会長から“特別講演証”の栄誉が贈られます。

今回、受賞対象となった研究テーマは、西形准教授が本学着任後に新しく取り組んだ「アミンにより制御される銅触媒反応の新展開」です。有機合成化学は、複雑な医薬品を合成するために斬新な分子構築反応の開発が求められています。この解決のために着目したのが、合成反応を支配する“炭素活性種”です。 炭素活性種にはラジカル、アニオンそしてカチオンなどの形態があり、それらを銅触媒とアミンにより制御する基礎的な手法を発見することに成功しました。この技術は複雑な医農薬品分子を効率的に合成可能な技術として期待されます。

理工学研究科の藤村俊貴さん、医学系研究科の水津優さんがともに自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞
(平成28年3月29日掲載)

大学院理工学研究科博士前期課程機械工学専攻2年藤村俊貴さん(写真右)と医学系研究科博士前期課程応用医工学系専攻2年水津優さん(写真左)がそれぞれ、自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞しました。

この賞は、自動車技術に関連した優れた研究を行った大学院修了者を公益社団法人自動車技術会が表彰するものです。対象となった研究テーマはそれぞれ、「水素添加ディーゼルエンジンの燃焼変動要因解明と制御手法に関する研究」および「脳各部位の材料特性を考慮した脳の三次元有限要素モデルの構築と頭部衝撃シミュレーション」です。これらの研究はそれぞれ低CO2排出エンジンの開発や自動車安全システムの開発へと繋がると考えられ、今後の自動車技術の発展への貢献が期待されます。

受賞に対して藤村さんは、「この様な賞を受賞でき大変嬉しく思います。就職後も自動車技術に貢献できるよう、邁進する所存です。」水津さんは、「このような賞を頂き大変光栄に思います。今後、医学の観点からも自動車技術が発展することを期待します。」と感想を述べています。

「平成27年度常盤事業場安全衛生標語」優秀作品表彰式
(平成28年3月29日掲載)

平成28年3月24日、「平成27年度常盤事業場安全衛生標語」優秀作品の表彰式が行われました。

安全衛生標語は、事故や危険のない安全で衛生的なキャンパスづくり、研究室の整備、禁煙・喫煙マナー向上などをアピールするために、常盤キャンパスの学生と教職員を対象として2年に1回募集されています。常盤事業場労働安全委員会・衛生委員会において、数ある応募作品の中から以下の2作品が優秀作品として選考され、応募者に学部長から表彰状と副賞が授与されました。

  • 気付いたら 進んでやろう 整理整頓
  • 研究の 夢は大きく 危険は小さく
理工学研究科環境共生系専攻の山本竣也さんが化学工学会 粒子・流体プロセス部会 動画賞を受賞
(平成28年3月24日掲載)

大学院理工学研究科環境共生系専攻の佐伯隆教授の研究室で行っている流体輸送の省エネルギー技術について、昨年9月に北海道大学で開催された化学工学会第47回秋季大会で同研究室の博士前期課程1年の山本竣也さんが発表し、その成果を元に作成された動画が化学工学会 粒子・流体プロセス部会 動画賞(研究部門)を受賞しました。 対象としている『抵抗低減効果』は各種施設、ビル、工場設備の空調設備の省エネルギー技術として利用されており、これまで国内で約200件の導入実績があります。本研究は抵抗低減効果の発現メカニズムを二種類の可視化を同期する手法で解明したもので、その独創的なアイデアとインパクトの高い動画が評価されました。 授賞式は関西大学で開催された化学工学会第81年会の翌日、平成28年3月17日に部会の総会にて行われました。山本さんは「苦労した実験で感動的な映像を撮ることができました。このたびこのような栄誉ある賞をいただけたのは、共に頑張った先輩と先生のおかげです」と喜びを述べています。 動画タイトル:界面活性剤水溶液による抵抗低減流れの可視化と流れ構造のモデル化
受賞者:山本竣也(博士前期課程1年)

   重村智史・小林周平(平成26年度博士前期課程修了)    佐伯 隆(教授)

関連URL:http://www2.scej.org/partluid/data/hyosho/Doga/doga.php

理工学研究科電子デバイス工学専攻の王璟嵐さんが電子情報通信学会中国支部奨励賞を受賞
(平成28年3月23日掲載)

2016年3月4日、大学院理工学研究科電子デバイス工学専攻の王璟嵐さん(博士前期課程2年)が、電子情報通信学会中国支部奨励賞を受賞しました。

本賞は、平成27年度(第66回)電気・情報関連学会中国支部連合大会で講演した電子・情報・通信に関する工学を学ぶ優秀な学生に対して贈呈されるものです。

王璟嵐さんの受賞対象論文は「ヘリカルメタ原子を用いた平面型双等方性カイラルメタマテリアルについて」(王璟嵐、真田篤志)で、螺旋状の人工原子を用いて双等方性カイラルメタマテリアルを構成し巨大な光学活性を実現したものです。

本研究は次世代の超高速無線通信の基盤技術となるもので、本賞はその成果が学術的に高く評価され、顕著な功績があると認められました。

受賞に対して王さんは、「この度はこのような賞を頂き大変光栄です。これからもさらに研究に励んでいきたいと思います」と感想を述べています。

平成27年度工学系数学統一試験の表彰式を開催
(平成28年3月14日掲載)

平成27年度工学系数学統一試験における成績優秀者の表彰式が、平成28年3月2日(水曜日)、工学部D11講義室にて開催され、対象者16名が表彰されました。

工学系数学統一試験は、本学と広島大学により平成17~20年度の文部科学省特色GPの事業としてスタートし、その後も共同で全国の大学・高専に呼びかけて毎年実施しているものです。本学では数学が工学教育の実質化に果たす役割の重要性に鑑み、この試験結果を工学系大学院入試における数学の点数に換算する仕組みも設けています。表彰式では、進士工学部長から一人ひとりに表彰状と副賞が手渡され、激励の言葉がかけられました。

平成27年度工学系数学統一試験は、平成27年12月12日(土曜日)に実施され、受験者数は全国で2,183名、本学では324名が受験しました。

知能情報工学科の田中堅人さんがダブル受賞
(平成28年2月23日掲載)

工学部知能情報工学科の田中堅人さんが、日本オペレーションズ・リサーチ学会中国・四国支部長賞およびIEEE広島支部HISS(HIroshima section Student Symposium)貢献賞をダブルで受賞しました。

日本オペレーションズ・リサーチ学会中国・四国支部長賞は、研究内容が、オペレーションズ・リサーチの研究において表彰に値すると認められる者に授与されるもので、中四国地方の大学の中から5名に贈られました。受賞対象となった研究では、クラウドコンピューティングに対するビッグデータのデータ属性を考慮した信頼性評価法を開発し、それをアプリケーションソフトウェアとして実装したことが評価されました。さらに、昨年11月に岡山大学で開催されたHISSにおける実行委員としての活動が認められ、IEEE広島支部HISS貢献賞を受賞しました。

受賞に対して田中さんは、「今回の受賞を励みにして、今後も学業と研究に専念していきたいと思います。」と感想を述べています。

「社会基盤メンテナンスエキスパート養成講座(ME山口)成果報告会・特別講演会」を開催
(平成28年2月16日掲載)

山口大学工学部では、1月27日(水曜日)に山口グランドホテルにおいて、社会基盤メンテナンスエキスパート養成講座(ME山口)の事業成果報告会と特別講演会を開催し、主に山口県内の産業界や行政から約80名の方々に参加いただきました。

報告会では、進士工学部長の開会挨拶に続き、麻生教授から「事業の意義と概要」、渡邊准教授から「ME養成講座の実施とその成果」と題して、昨年10~11月に実施した橋梁講座の内容や修了認定試験の概要について報告があり、報告後、今年度の橋梁講座修了認定試験合格者に対し合格証が授与されました。

また、国土交通省中国地方整備局道路保全企画官の浜崎宏幸氏から「道路橋保全に関する最近の話題」についての特別講演があり、笹子トンネル事故でのご遺族のお言葉を紹介していただくなど、社会インフラメンテナンスの重要性について深く考えさせられる講演となりました。

本学は、文部科学省の「成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進」事業において、「インフラ再生技術者育成のための地域ニーズを反映した学び直しカリキュラムの開発」が採択されています。

本事業では、工学部社会建設工学科が中心となって、主にインフラ再生技術者を養成するためのカリキュラムを産官学で検討・開発し、「社会基盤メンテナンスエキスパート養成講座(ME山口)」を実施しています。平成27年度は、第1回橋梁講座を開催しました。

理工学研究科情報・デザイン工学系専攻のMohd Anuaruddin Bin Ahmadonさんが ICCE Young Scientist Paper Awardを受賞
(平成28年2月15日掲載)

大学院理工学研究科情報・デザイン工学系専攻博士後期課程1年のMohd Anuaruddin Bin Ahmadonさんが、ICCE Young Scientist Paper Awardを受賞しました。この賞は2016年1月6~9日に米国ラスベガスコンベンションセンターで開催された2016 IEEE The 34th International Conference on Consumer Electronics (ICCE 2016)において優秀な研究発表を行った日本の若手大学研究者に贈られた賞です。

対象となった講演は「On Service Personalization Analysis for the Internet of Me Based on PN2」(PN2に基づくInternet of Meに対する個別化の解析)です。Internet of Things(IoT)から生まれた最新の概念および技術として、Internet of Me(IoM)があります。IoMの主要な目的は、サービスを利用者の好みや状況、要求に応じて個別化することです。この研究では、IoMシステムと個別化の仕様をネットモデルとして記述し、個別化を数学的に解析する方法を提案しました。

受賞に対してBin Ahmadonさんは、「今回の受賞を励みにして、実社会に役立つ研究を進めていきたいと思います。」と感想を述べています。

インドネシア共和国国家防災庁のデータ・情報・広報センターと山口大学大学院理工学研究科が災害リスクマネジメントに関する覚書を締結
(平成28年2月9日掲載)

1月21日(木曜日)に、本学大学院理工学研究科 三浦房紀教授(国際・地域連携担当副学長)と大学研究推進機構 清水谷卓URAが、インドネシア共和国国家防災庁を訪問し、災害リスクマネジメントに関する覚書(Technical Agreement)の締結を行いました。

この覚書は、本学大学院理工学研究科と同国国家防災庁のデータ・情報・広報センター(Center for Data, Information and Public relations)が締結したもので、主な内容は、災害リスクマネジメントに関して協力して研究に取り組むこと、並びに専門家の本学大学院での受け入れです。

本学は、2014年度より、ウダヤナ大学のリモートセンシング・海洋科学センター(Center for Remote Sensing and Ocean Science: CReSOS))や国家防災庁のリモートセンシングとの間で研究者による研究交流を重ねてきました。また、文部科学省宇宙航空科学技術人材育成プログラム「大学院の国際連携による衛星リモートセンシングの人材育成」事業等により、本学大学院理工学研究科とインドネシア共和国ウダヤナ大学大学院修士課程環境コースがダブルディグリープログラムを通じて、衛星リモートセンシングの高度利用と人材育成の強化を図ってきました。この度の覚書の締結により、国際共同研究の更なる活性化や本学大学院への更なる留学生の増加、また、人材育成による社会実装面で必要な高度人材の確保につながることが期待されます。

【写真の説明】三浦教授と、Dr. Sutopo Purwo Nugroho国家防災庁データ・情報・広報センター(Center for Data, Information and Public relations)長

大阪市立都島工業高校による工学部訪問見学
(平成28年2月3日掲載)

1月27日(水曜日)に大阪市立都島工業高校の2年生76名が、工学部の訪問見学に訪れました。堤広報室長からの挨拶の後、大学の概要や工学部各学科の説明がありました。 その後学生食堂での昼食を挟み、グローバル技術者養成センターの植村准教授による講義では英語によるアクティブな授業に盛り上がりました。最後に同校SSHの研究課題であるバイオエタノールに関する講義を応用化学科の赤田教授が行い、今地球では何が問題なのかをテスト方式で学習しました。充実した一日となりました。

理工学研究科電子情報システム工学専攻の桑原智生さんが計測自動制御学会中国支部奨励賞を受賞
(平成28年1月29日掲載)

大学院理工学研究科電子情報システム工学専攻博士前期課程1年の桑原智生さんが、2015年度計測自動制御学会中国支部奨励賞を受賞しました。この賞は2015年11月28日に岡山理科大学で開催された第24回計測自動制御学会中国支部学術講演会における講演の中で、計測自動制御学会が関与する科学技術および産業の分野において、学問技術の発展に将来貢献するところが大きいと期待される成果を挙げた者を表彰するものです。対象となった講演は「バックラッシュを考慮した制御器パラメータ調整法(桑原智生・若佐裕治)」です。この研究の中で、ギア付きモータなどに含まれるバックラッシュ要素を考慮しながら、制御器を調整するための簡易な方法を提案しました。受賞に対して桑原さんは、「今回の受賞を励みに、さらなる成果を出せるよう研究に取り組みたいです。」と感想を述べています。

学部長年頭あいさつ
(平成28年1月4日掲載)

新年おめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

工学部には毎年530名を超える学生が入学し、1年生の間は山口市の吉田キャンパスにおいて、大学生として必要とされる基礎的な教養を身につけます。そして、2年生からは宇部市の常盤キャンパスにおいて、専門科目を中心に様々な工学教育を3年間受けることになります。さらに大学院に進学しますと、前期課程(修士課程)の2年間、後期課程(博士課程)の3年間を常盤キャンパスで過ごします。約3000名もの工学系の学生が、 19歳から27歳という人生の中でもっとも輝いている時期を常盤キャンパスで学んでいることになります。

これらの学生に対し、専門知識はもちろんのこと、自分の考えを形にして新たなイノベーションに結びつける能力、自分の考えを周囲に上手に伝えるコミュニケーション能力などを備えたエンジニアとして育成することが、我々の使命です。本年4月から新しい大学院「創成科学研究科」が始まります。新研究科では、しっかりとした工学基礎教育の上に理学、農学、工学の各分野における教育研究の強みを活かし、イノベーション創出に貢献できる理系人材を一体的に育成します。

また、地方創生の観点から、将来を嘱望される工学系の学生が一生をかけて取り組む仕事を山口県内や宇部市に準備することが、地方の活力アップにつながることと信じています。創成科学研究科では、育成する人材と地元企業の高い技術力、そして理系の先端研究の融合により地域貢献を目指します。

工学部、創成科学研究科では、教育内容や教育方法に関しても積極的に産業界をはじめ広く皆さまのご意見を伺いながら、より充実した工学教育を実施していきたいと思います。ご期待ください。

防災・防火訓練を実施
(平成27年12月16日掲載)

12月7日(月曜日)、常盤キャンパスにおいて約100名の教職員・学生が参加し、防災・防火訓練が実施されました。

本訓練では震度6強の地震発生を想定した防災訓練の後、本館棟北側4階を火元と想定した防火訓練が行われ、自衛消防隊の編成、通報、初期消火、避難誘導、負傷者の搬送等の避難訓練が行われました。

その後、グラウンドにて宇部中央消防署の方より消火器の使い方について講習を受けた後、水消火器による消火器訓練が行われました。

最後に、宇部中央消防署の講評を受けて、進士工学部長から南海トラフによる地震発生に備えて、平素から危機管理意識を高め備えておくことが重要との話があり、参加者の防災意識を高めることができた有意義な訓練でした。

ギネス記録に挑戦!H-ⅡAロケットのイルミネーション
(平成27年12月9日掲載)

工学部の学生グループが、ギネス世界記録「最も長い繋がったLEDロープライトで作ったイメージ」に挑戦しました。具体的には、「H-ⅡAロケット」をイメージした鉄製骨格に1本のLEDロープライトを巻き付けたイルミネーションを作製し、そのロープライトの長さでギネス記録に挑戦しました。 10月上旬から着手し、地元ライオンズクラブや建設会社の協力のもと、約900メートルの長さのロープライトを使った高さ5メートルのロケット型イルミネーションを完成させ、ギネス記録認定条件をクリアしました。このイルミネーションは、宇部市のときわ公園で開催されているイルミネーションコンテストの目玉として1月11日まで公開されています。

「エネマネハウス2015」で、理工学研究科の内田文雄教授、樋山恭助准教授らのグループが「優秀賞」と特別賞「地方創生賞」を受賞
(平成27年12月9日掲載)

10月31日(土曜日)に横浜市で開催された「エネマネハウス2015」の表彰式・講評会において、理工学研究科の内田文雄教授をリーダー、樋山恭助准教授をサブリーダーとするプロジェクトチームが提案した「やまぐちさんの風の家」が「優秀賞」を、更に、民間企業等と協働して実施し、地元の資源・産業を結集して建築したことから、特別賞「地方創生賞」を受賞しました。

「エネマネハウス2015」は、“学生が考える、将来の家”をテーマに、エネルギー、ライフ、アジアのコンセプトのもと、先進的な技術や新たな住まい方を提案するモデルハウスを建築するコンペで、採択された山口大学を含め5つの大学が、横浜市の会場においてモデルハウスの建築・実証・展示を行いました。

山口大学のチームが提案した「やまぐちさんの風の家」は、「地域資源の発掘」・「地域環境の保全」・「地域に暮らす」の3つのテーマからなり、自然採光や自然換気を効率化するとともに、太陽光発電パネルと太陽熱温水器を用いてエネルギーを創り出すことで、一次エネルギー消費が正味ゼロの住宅、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指すものです。また、建築材料・家具に県産木材を使用し、設備等にも地元製品を使用するなど、地域振興や地域の環境保全、森の循環につなぐシステムを構築しました。

「様々な地域を単位として、資源を活用し森の循環を実現することで、地域でも魅力あふれる暮らしを営むことができる」が、本プロジェクトを通じた社会へのメッセージとなっています。

優秀賞を受賞して、理工学研究科感性デザイン工学専攻1年の丸毛遼さんは、「企業の方々とのつながり、学年・学科を越えて交流できたことが一番の収穫、参加できて良かった。」と挨拶し、プロジェクトリーダーの内田教授からは、「関東に攻め込むのは大変だと思った。ご協力いただいた工務店・企業の皆様に感謝している。横のつながりができ地域が一つになって様々なことに取り組むことができた。地域がどう頑張れるかが重要という意味では一つの成果は出せたと思う。」と挨拶がありました。

今回のプロジェクトには、山口大学工学部の感性デザイン工学科、電気電子工学科、知能情報工学科の3学科と大学院の学生が連携し、全体で50名を超える学生が参加しました。山口大学のプロジェクトチームは、今回の事業体制を次の活動につなげ、山口大学を地域に愛される大学とすることを目標としています。

マレーシア パハン大学来学
(平成27年12月1日掲載)

11月24日(火曜日)から26日(木曜日)まで、マレーシアのパハン大学から、Muzamir bin Hasan上級講師が来学されました。2014年度より山口大学工学部はマレーシアパハン大学に、グローバル技術者養成センターの語学研修プログラム先として、延べ15名の学生を派遣しています。24日は工学部長への表敬訪問が行われ、進士工学部長及び兵動正幸教授と今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に討論され、引き続き国際寮「MUSUBI」の視察も行われました。25日は吉田キャンパスの視察や国際戦略室との意見交換、26日にはグローバル技術者養成センター教員との意見交換も行われ、有意義な3日間となりました。

第66回常盤祭
(平成27年11月27日掲載)

11月14日(土曜日)、『煌~SHINE YOUR LIGHT~』をテーマに、第66回山口大学工学部常盤祭が開催されました。

今年のテーマカラーは、光をより一層輝いて見せる黒色。『煌~SHINE YOUR LIGHT~』には、常盤祭実行委員の常盤祭が楽しかったと思えるように精一杯輝いて行こうという思いと、来場者の思い出に残る常盤祭にしたいという願いが込められました。

当日はあいにく小雨まじりの空模様でしたが、延べ2,000名もの来場者をお迎えすることができ、盛況な常盤祭となりました。

実行委員長による開会宣言の後、よさこいのダンスや、フグ争奪バトル、ビンゴ大会、ゲストKEYTALKによるライブなど、様々なステージイベントが行われ、会場は大いに盛り上がりました。

また、展示部門では、学生による研究成果発表や職員による創基200周年記念の山大検定などで賑わい、模擬店では、焼き鳥やフランクフルト、留学生による多国籍料理など様々な料理を楽しむ家族連れの方の姿も見受けられました。

中国 重慶理工大学来学
(平成27年11月26日掲載)

11月24日(火曜日)に、本学の協定校である中国の重慶理工大学から、許洪斌副学長が来学され、意見交換が行われました。進士工学部長、江鐘偉教授が出席し、今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に意見交換が行われ、有意義な一日となりました。

平成27年度社会基盤メンテナンスエキスパート(ME山口)養成講座を開催
(平成27年11月20日掲載)

文部科学省の「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業に採択され、工学部社会建設工学科が中心となって進めている「インフラ再生技術者育成のための地域ニーズを反映した学び直しカリキュラムの開発」事業において、インフラ再生を担うメンテナンスエキスパート養成講座を開催しました。

今回の講座は、橋梁の維持管理の実務に必要な知識や技術の習得を目指し、座学と現場実習からなる全6日間で構成され、10月9日から11月6日までの間で開催しました。講座には橋梁の維持管理に携わる産官の技術者28名が参加しました。終了後のアンケートでは、受講者から「基礎から応用まで多岐にわたっており、学ぶことが多かった」、「新たな知見やノウハウを習得することができました」、「保守点検の重要性を再認識できました」等、本講座の意義を確認できる声が多く聞かれました。本年度の成果は次年度以降の講座計画に反映させていきます。

講座で学んだ知識・技術を確認するために、本講座修了者に対して修了認定試験を実施し、合格者には「ME山口」の称号を付与することとなっています。

第1回アイデア・アプリコンテスト宇部のアイデア部門で最優秀賞を受賞
(平成27年11月20日掲載)

大学院理工学研究科・情報メディア表現学研究室の学生らが、11月7日(金曜日)に開催された、第1回アイデア・アプリコンテスト宇部のアイデア部門において、20件の応募作品の中から、『外国人旅行者向け「宇部市旅行中に困ったらここを見て!!」』で最優秀賞を受賞しました。

このコンテストは、宇部市が自治体や国などの行政機関が提供するオープンデータを活用したアイデアやアプリケーションの作品を募集したものです。

コンテストでは、企画書に基づく事前審査を経て、ヒストリア宇部で開催された本審査会におけるプレゼンテーションと質疑応答により、審査員の合議によりアイデア部門、アプリ部門での最優秀賞が選定されました。

本審査会では、感性デザイン工学専攻(情報メディア表現学多田村研究室)1年の金森傑さんと工学部知能情報工学科4年の石丸敦志さんが、外国からの訪日旅行者が宇部市旅行中に急病や赤ちゃんのおむつ替えなどのトラブルに遭遇した場合の対処を自国語で行えるようにする事を目的として、オープンデータと地図情報を中心にしたwebサイトを提供する『外国人旅行者向け「宇部市旅行中に困ったらここを見て!!」』のアイデアについてプレゼンテーションを行いました。

金森さんも石丸さんもそれぞれGIS(地理情報システム)の観光への応用をテーマにした研究に従事しており、今回受賞したアイデアを具体化するだけでなく、使い勝手などを工夫して次回のコンテストに向けて更に発展させる予定です。

工学部 応用化学科 1年生を対象に会社見学会を実施
(平成27年11月20日掲載)

11月9日(月曜日)、工学部応用化学科の1年生96名が、宇部興産宇部本社および伊佐セメント工場の見学を行いました。

山口県は化学系企業が非常に多い化学立県です。工学部応用化学科は、化学を担う人材を輩出していますが、キャリア教育の一環として、平成20年度から毎年1年生を対象に山口県内の化学系会社への見学を行っています。

この見学会は、「化学」という共通のキーワードを持つ「化学系企業」を訪問することで、自らの将来を考えるスタートとするとともに、将来設計のヒントや自分自身の将来像イメージを学生に得てもらうことを主な目的としており、同時に、山口県の特色を、そこにある企業から眺め、「山口と世界」を知ることで、若い人材が山口からグローバルな視点を持ち活躍するきっかけの場となることを期待して実施しました。

宇部本社にて宇部興産グループのDVDの視聴を行い、隣接した総合案内施設UBE-i-Plazaにおいて製品・技術や先端技術の説明を受けた学生は、展示等に興味深く見入っていました。

その後、興産大橋や宇部興産専用道路を通り、伊佐セメント工場(美祢市)に向かう途中で、セメント原料(クリンカー)や石炭を運搬するダブルストレーラー(80t)の運転席に座ったり、大きさが分かるように並んで記念写真を撮影しました。

この会社見学会を通じて、身近にある製品から宇宙開発に使用される素材まで幅広く化学製品について間近に学び、学生は自分の将来像をイメージするとともに、化学はやりがいのある学問分野だと感想を述べていました。

モスクワ工科大学来学
(平成27年11月20日掲載)

11月17日(火曜日)に、時間学研究所を訪問中のAlexander S. Sigovモスクワ工科大学長が、甲斐時間学研究所長とともに来学され、意見交換が行われました。進士工学部長、松田工学部国際交流支援室長、横川俊哉教授が出席し、工学部の紹介及び横川教授の研究紹介等が行われました。引き続き横川教授の研究室見学も行われ、有意義な一日となりました。

慶進高等学校1年生24名が来訪
(平成27年11月18日掲載)

11月2日(月曜日)、慶進高等学校1年生24名が工学部を訪れました。進士工学部長の挨拶の後、電気電子工学科の山田陽一教授の模擬講義を受講してもらいました。その後、図書館見学、学食での昼食の後、広報室の瀧本浩一准教授による大学の概要や工学部各学科の説明がありました。慶進高等学校出身の本学大学院生による「ようこそ後輩!」では、大学での勉強や研究、キャンパスライフ全般の説明を行い、後輩達にエールを送りました。初めての工学部訪問でしたが、一日大学の雰囲気を体験いただきました。

平成27年度第2回常盤地区キャンパスクリーン作戦
(平成27年11月13日掲載)

11月5日(木曜日)14時30分から、「平成27年度第2回常盤地区キャンパスクリーン作戦」が実施されました。学生・教職員944名が参加し、11月14日(土曜日)開催の常盤祭(工学部学園祭)に向けて、ビニール袋を片手にゴミ拾い・草刈り・溝掃除等に汗を流し、きれいなキャンパスとなりました。

皆様ぜひ常盤祭に足をお運びください。心よりお待ち申し上げております。

インドネシア リアウ大学来学
(平成27年11月12日掲載)

11月5日(木曜日)に、インドネシアのリアウ大学から、Adrianto Ahmad工学部長をはじめ5名の教員等が来学され、意見交換が行われました。 進士工学部長、山本浩一准教授が参加し、今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に討論されました。また、Adrianto Ahmad工学部長等の講演も行われ、有意義な一日となりました。

岩国高等学校PTAによる工学部訪問見学
(平成27年11月10日掲載)

10月29日(木曜日)に岩国高等学校PTAの保護者33名が、工学部の訪問見学されました。堤広報室長から挨拶の後、工学部各学科の概要や奨学金など学生支援制度についての説明がありました。 その後、本学が推進している国際社会で活躍できる技術系人材の育成について、グローバル技術者養成センター長の齊藤俊教授より説明があり、プロモーショナル映像を視聴していただきました。短時間でしたが大学の雰囲気を体験いただきました。

「山口県社会基盤メンテナンス技術者育成協議会」を開催
(平成27年10月30日掲載)

山口大学工学部社会建設工学科が中心となって進めている「成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進」事業の一環として「山口県社会基盤メンテナンス技術者育成協議会」の総会を10月21日に開催し、進士正人教授(工学部長)が会長に就任しました。この協議会は山口県における社会資本の老朽化に対応し、地域の良好な社会活動、経済活動の保全及び更なる活性化を図るために、地域のインフラ再生を担う中核的人材を育成することを目的としており、国、県、市町、民間業界団体、山口大学で構成されています。

総会では人材育成のための講座の実施、認定試験の方法等を審議した後、人材育成について意見交換を行いました。この中で、協議会委員より地域の社会インフラの維持管理について大学に対する期待が大きいことが示されました。

本年度はインフラ再生を担う人材育成講座として、橋梁を対象に全6日間にわたる講座を実施しています。講座を受講し認定試験に合格するとME山口(メンテナンスエキスパート山口)認定証が授与されます。

第48回中国地方測量競技大会に参加
(平成27年10月30日掲載)

10月22日(木曜日)、23日(金曜日)に、「第48回中国地方測量競技大会」(主催:国土交通省中国地方整備局)が広島県庄原市で開催されました。山口大学は、歴史ある本大会に平成18年から継続的に参加しています。本年度も大学院理工学研究科社会建設工学専攻の久野祐一郎さん(博士前期課程2年)、寺田脩作さん(博士前期課程1年)、工学部社会建設工学科の小林光さん(4年)、佐藤弘規さん(4年)の4名でチームを結成して出場しました。

競技の内容は、トラバース測量や水準測量のほか、歩測・丁張り・被災状況資料作成、測量問題の試験など多岐に渡っており、正確かつ迅速な測量技術や豊富な知識に加え、適切な判断力とチームワークが求められます。

当日は、国交省や各県代表の自治体など、実務者を中心とした29チームの中で、唯一の学生チームとして健闘しました。学生たちは主体的に事前練習を重ね、当日は機敏な動きで見事な連携を見せました。また、大学で学んだ測量に関する知識・技術を発揮し、その重要さを学ぶ大変良い機会となりました。大会終了後には、今大会の反省点や改善点について議論し、次回以降の大会に向けて準備を進めています。

「光」と「エネルギー」に関する第2回シンポジウムを開催
(平成27年10月30日掲載)

10月23日(金曜日)、工学部E12講義室において光・エネルギー研究センター主催の「光」と「エネルギー」に関するシンポジウム「光機能材料が生み出す新エネルギーと社会 ~光・エネルギー研究の最前線2~」を開催し、学生や教職員等72名が参加しました。

今回のシンポジウムは、7月17日に行われた第1回シンポジウムで講演予定であった名城大学の上山教授を招いて、前回の続編として開催されたものです。

初めに進士正人工学部長から、学生に向けて青色LEDでのノーベル賞受賞は、基礎科学ではなく工学分野でもノーベル賞が取れることを示したと、開会の挨拶がありました。

その後、名城大学の上山智教授より、「ノーベル賞受賞を導いた窒化物系半導体研究とその最新動向」と題して、赤崎教授等のノーベル賞受賞式の様子を、写真を交えながら臨場感満載で紹介されました。更に、青色LED開発の流れを、赤崎教授のノートの手書きグラフや、自作の実験装置の写真などをふんだんに見せながら、いかにして苦労しながら青色LEDを開発したかを、非常にわかり易く説明されました。

続いて、公益財団法人高輝度光科学研究センターの木村滋副部門長より、「高輝度放射光を用いた材料研究の最前線」と題して、SPring-8(*)の紹介がありました。高輝度放射光の原理からこれを用いてどのような研究が出来るかをわかり易く解説した後、最近まで世界一の規模を誇っていたSPring-8での様々な研究や、各国での同様の研究施設の紹介、更には今後のSPring-8 II計画にまで話が及びました。

光・エネルギー研究センターは、学内公募による「新呼び水プロジェクト(研究拠点形成型)」に今年度採択され、大学の支援により研究拠点の創出を目指します。

小野田高等学校生徒による工学部訪問見学
(平成27年10月28日掲載)

10月27日(火曜日)に小野田高等学校の1年生30名が、工学部の訪問見学に訪れました。堤広報室長からの挨拶後、循環環境工学科の通阪栄一先生の模擬講義を受講し、実験では楽しそうに取り組んでいました。

その後図書館見学、学食での昼食の後、本学が推進しているグローバル人材育成事業のプロモーショナル映像を視聴、広報室の瀧本浩一准教授と本学大学院生との「ようこそ後輩!」では、大学での勉強や研究、キャンパスライフ全般の説明を行い、後輩達にエールを送りました。最後に大学の概要や工学部各学科の説明があり、大学の雰囲気を体験いただきました。

中国 江蘇大学来学
(平成27年10月15日掲載)

10月9日(金曜日)に、本学の協定校である中国の江蘇大学から、梅强副学長をはじめ4名の教職員が来学され、意見交換が行われました。 進士工学部長、福代大学院技術経営研究科長、松田工学部国際交流支援室長、江教授が出席し、今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に意見交換が行われ、有意義な一日となりました。

平成27年度 山口県立宇部高等学校SS課題研究Ⅰ開講式について
(平成27年10月15日掲載)

10月9日(金曜日)、山口県立宇部高等学校のSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)SS課題研究Ⅰ開講式が開催されました。 今年度は理数科1年生の40人が新たに受講を開始し、本学では10月9日から12月11日の期間に7学科の教員(佐伯隆教授、稲井栄一教授、佐伯徹郎准教授、中島翔太講師、鬼村謙二郎教授、麻生稔彦教授、森川治教授)がそれぞれ講義を行います。 宇部高校の生徒たちは7回の講義を受講した後、次年度以降のSS課題研究Ⅱに向けて、さらに学習を深めて行きます。 開講式では進士工学部長、岩本宇部高校校長、生徒代表の梶原大暉さんからの挨拶に続き、「どろどろ・さらさらを科学し応用する」と題し、循環環境工学科の佐伯隆教授による第1回目の講義が行われました。

山口県立豊浦高等学校PTAによる工学部訪問見学
(平成27年10月14日掲載)

10月13日(火曜日)に山口県立豊浦高等学校のPTA26名が、工学部の訪問見学に訪れました。堤副学部長からの挨拶の後、大学の概要や工学部各学科の説明がありました。 その後、豊浦高等学校出身の上原行平さん・豊田知弥さんから大学紹介、また本学が推進しているグローバル人材育成事業のプロモーショナル映像を視聴しました。短い時間でしたが、充実した大学訪問となりました。

香川大学(教員と学生)による「FM放送」を利用した大学広報(FMきらら)の視察見学
(平成27年10月6日掲載)

9月24日(木曜日)に香川大学生涯学習教育研究センターの山本先生と学生6名計7名が、工学部を訪れました。両大学共FM放送を利用し、大学広報番組を持っていることもあり実現した見学で、堤宏守広報室長からの挨拶の後、FMきらら「ススメ!工学部」担当の瀧本浩一准教授から大学の概要やFMきららについての説明がありました。その後、FMきららスタジオに移動され、実際のスタジオを視察されました。短時間の来訪でしたが、遠いところありがとうございました。

平成27年度 山口県立宇部高等学校SSH生徒研究成果発表会開催について
(平成27年9月25日掲載)

9月16日(水曜日)、山口県立宇部高等学校SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)生徒研究成果発表会が渡辺翁記念会館で開催されました。宇部高等学校長より、SSH実施について関係機関への感謝の言葉が述べられた後、3年生4グループが口頭発表を行いました。また、12グループによるポスター発表も行われました。本学の担当教員も生徒たちの3年間の研究成果に熱心に耳を傾けていました。

研究題名担当教員名学科名
含水エタノールの噴霧燃焼三上 真人機械工学科
宇部市における大気降下物の研究山本 浩一社会建設工学科
みかんの皮の色素抽出と分離笠谷 和男応用化学科
熱を電気に変える-Π型発電素子の作製-小柳 剛電気電子工学科
生体情報処理とロボットの知能化について大林 正直知能情報工学科
快適な住まいを科学する小金井 真感性デザイン工学科
産業廃棄物からのレアメタルの選択的分離・回収新苗 正和循環環境工学科
宇部高校国際交流学習の授業に工学部留学生が講師として参加協力
(平成27年9月14日掲載)

9月10日(木曜日)、宇部高校において理数科1年生の生徒を対象とした国際的なコミュニケーション能力の習得を目的とする授業に、工学部から、留学生のヘルマンさん(インドネシア)、ロクさん(ベトナム)、コウさん(中国)、シャヒーラさん(エジプト)、アミルさん(マレーシア)の5名が講師として参加しました。留学生たちはパワーポイントを使って、英語で自国の文化や大学での研究を紹介しました。その後、グループに分かれ、宇部高校の生徒やコミュニケーション・サポーターの梅光学院大学の学生と共に自由に意見交換が行われました。留学生にとっても大変良い経験になりました。

2015年度宇部高校SS課題研究Ⅱ(3年生)修了式について
(平成27年9月14日掲載)

9月9日(水曜日)、2015年度宇部高校SS課題研究Ⅱ(3年生)修了式が開催されました。この日の修了式はE21教室において開催され、進士工学部長の挨拶の後、進士工学部長から生徒代表の大橋奈那子さんに修了証が手渡されました。

引き続き、岩本宇部高校校長から挨拶があり、生徒代表の石川新茄さんからSS課題研究の活動の感想と謝辞が述べられました。修了行事終了後、各研究室に分かれて最終講義を受講しました。

韓国・忠北大学校工科大学長らが来学
(平成27年9月10日掲載)

本学の協定校である韓国の忠北大学校から、Doo Hyun Kim工科大学長をはじめ5名の教職員が、8月26日(水曜日)から28日(金曜日)にかけて来学されました。

27日(木曜日)には、進士工学部長表敬訪問の後、工学部D12講義室にて第2回研究発表セミナーが開催され、活発な情報交換が行われました。翌28日(金曜日)には、岡学長を表敬訪問され、今後の両大学間における学部を超えた学生及び研究者交流等の発展について活発な意見交換が行われ有意義な会談となりました。

今回の来学を機に忠北大学校との連携が深まり、学生及び研究者交流等のさらなる進展につながることを期待しています。

韓国・群山大学校を訪問
(平成27年9月10日掲載)

8月20日(木曜日)から22日(土曜日)まで、進士工学部長、松田国際交流支援室長、田中教授、植村准教授、中島講師、森田助教、山西総務企画係主任の7名が、交流協定を締結している韓国の群山大学校を訪問しました。

群山大学校では、Eui-Gyun Na総長、Jae-Jeong Hwang工科大学長を表敬訪問し、今後の交流についての意見交換を行った後、両大学の研究者による第7回研究発表セミナーが開催され、活発な情報交換が行われました。

このセミナーは毎年両大学持ち回りで開催しており、次回は本学部で開催予定です。本学部と同大学との交流が、ますます発展することを期待しています。

サンゴ礁の衛星マッピング技術の実用化に向けて:神野助教がインドネシア政府と共同で研究を開始
(平成27年9月4日掲載)

理工学研究科では、平成25年度から文部科学省 宇宙科学技術推進調整委託費(宇宙航空科学技術人材育成プログラム)の支援により「大学院の国際連携による衛星リモートセンシングの人材育成」をインドネシアのウダヤナ大学と推進しているところです。

この度、8月24日(月曜日)から 28日(金曜日)まで、理工学研究科システム設計工学系専攻の神野有生助教とインドネシアのウダヤナ大学からの留学生M. D. M. Manessa氏がインドネシアの国立航空宇宙研究所、測量地図庁を訪れ、上述の事業の研究成果である(衛星画像を使ったサンゴ礁の水深・底質マッピング技術;既発表)の移転に関する共同セミナーを開きました。 また、国立航空宇宙研究所にて、実際のデータ処理に関する3日間のワークショップを行い、山口大学の技術を具体的に伝えました。広大なサンゴ礁を有するインドネシアの政府では、保全のための基盤情報を与える本技術に関する関心が非常に高く、各機関の研究者・実務担当者が熱心に参加しました。さらに、インドネシアでの適用性の検証を共同で進める体制を整え、実用化に向けた共同研究が始まりました。

山口大学工学部オープンキャンパス2015を開催
(平成27年9月1日掲載)

平成27年8月10日(月曜日) 、「山口大学工学部オープンキャンパス2015 知る!見る!山大Style! ~山大にFocus On!~」を開催し、常盤キャンパスに1000名を超える高校生や保護者の方々をお迎えしました。 当日は、さまざまな学科イベントや学生イベントが催され、常盤キャンパス内は熱気と活気に満ち溢れました。

工学部では、世界で活躍する技術者の育成を目的としたグローバル教育プログラムに力を注いでおり、その内容紹介や学生による留学体験談等の説明を行うイベント「目指せ!グローバルに活躍できるエンジニア ~はばたこう!山口から世界へ~」にも人気が集まりました。

また、女子高校生とその保護者の方を対象とする「TECフォーチュンカフェ・セミナー」では、工学部の女性教員や女子学生との懇談の場を設け、工学部への進学を検討いただくための資料展示や受験応援カレンダー付パンフレットの配布を行い、参加された方々に好評いただきました。

恒例のFMきららの生放送「ススメ!工学部 in オープンキャンパス」の常盤キャンパスサテライトスタジオには、岡学長、進士学部長をはじめ大学生や高校生など大勢の方をゲストに迎えました。

暑い中ご来場頂き、本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。

夏休みジュニア科学教室開催
(平成27年8月27日掲載)

常盤キャンパスにおいて、今年で27回目となる夏休みジュニア科学教室が開催され、多くの小中学生が受講しました。 8月6日(木曜日)には、「役立つ真空・不思議な真空の世界(山本節夫教授)」をテーマに、実験も交えて、真空で起こる現象や、身の回りにある真空を使った技術について学び、8月20日(木曜日)には、「スクイークでプログラムを作ってみよう!(山口真悟准教授)」をテーマに、スクイークというソフトを使って、自分で描いたねずみを動かし、プログラムの作り方の基礎を学びました。 子どもたちは皆生き生きとした顔で受講しており、有意義な一日となりました。

山口県立岩国高校・徳山高校・山口高校の生徒による工学部訪問見学
(平成27年8月20日掲載)

8月7日(金曜日)に山口県立岩国高校・徳山高校・山口高校の理数科1年生約120名が、工学部を訪問見学に訪れました。 進士学部長からの挨拶の後、各教室に分かれ、グローバル技術者養成センターの植村隆准教授・知能情報工学科の長篤志准教授・電気電子工学科の山田洋明講師による模擬講義がありました。 休憩を挟み、本学が推進しているグローバル人材育成事業のプロモーショナル映像を視聴、広報室の瀧本浩一准教授と本学大学院生との「ようこそ後輩!」では、大学での勉強や研究、キャンパスライフ全般の説明を行い、後輩達にエールを送りました。 最後に大学の概要や工学部各学科の説明があり、大学の雰囲気を楽しんでいただきました。和気あいあいとした楽しい一時を過ごすことができました。

国際宇宙ステーション「きぼう」初の燃焼科学実験実施予定
(平成27年8月7日掲載)

大学院理工学研究科・機械工学分野の三上真人教授が研究代表者を務める宇宙実験「ランダム分散液滴群の燃え広がりと群燃焼発現メカニズムの解明(Group Combustion)」用の実験機器本体が、8月16日、H-IIBロケットで種子島から打ち上げられます。

実験機器は無人補給機「こうのとり」5号機で国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に届けられます。本実験は「きぼう」初の燃焼実験となります。米国の商業宇宙船(SpaceX-7)の事故により、先にISSへ輸送予定であったカメラ等の機材を喪失しましたが、現在、JAXA(※)と連携して、機材の再準備を進めております。実験実施までお楽しみに!

宇宙実験「Group Combustion」については、JAXAのHPをご覧ください。

http://iss.jaxa.jp/kiboexp/theme/application/pm02/Mikami_J.pdf

写真:「Group Combustion」実験ミッションパッチ(出典:JAXA)

※ 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)

文部科学省「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業に工学部社会建設工学科の応募事業が採択
(平成27年8月7日掲載)

文部科学省「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業に、工学部社会建設工学科が中心となって応募していた「インフラ再生技術者育成のための地域ニーズを反映した学び直しカリキュラムの開発」事業が昨年度に引き続き採択されました。

本事業では、高度経済成長期に集中的に整備され、急速に老朽化していく社会インフラの維持管理技術の向上と、インフラ再生に関する俯瞰的な技術力を持つ中核的技術者の養成を目指しています。その一環として、今年度は、橋梁の維持管理に携わる技術者を対象に、座学と実習からなる6日間のME(メンテナンスエンジニア)養成講座(橋梁講座)を開催いたします。 本講座は橋梁の設計・施工および維持管理に携わる方々の学び直しの機会となるように、実務に必要な知識と技術の修得を目指したカリキュラムとなっています。

詳しくは ME山口のホームページ を御覧下さい。

やまぐちジャンボリーフェスタへ出展
(平成27年8月7日掲載)

7月30日から8月6日まで山口市阿知須山口きらら博記念公園において開催されたやまぐちジャンボリーフェスタへ、8月5日(水曜日)工学部も出展しました。

工学部では国際社会で活躍できる技術系人材の育成に力を入れており、平成24年度から26年度までの3年間に海外の35大学へ347名の学生を派遣しました。今回は、この世界各国における語学研修や技術研修プログラムに参加した工学部学生による、研修成果などをまとめたポスターの中から13点を選び、ご覧いただきました。また、工学部案内など各種パンフレットの配布も行いました。

当日は、海外からのスカウトの方々、地元の小中学生そして山口大学工学部を目指す高校生など延べ400名をお迎えしました。

暑い中ご来場頂き、本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。

「光」と「エネルギー」に関する第1回シンポジウム「光機能材料が生み出す新エネルギーと社会 -光・エネルギー研究の最前線-」を開催
(平成27年7月22日掲載)

7月17日(金曜日)、本学工学部D11講義室を主会場に「光」と「エネルギー」に関するシンポジウム「光機能材料が生み出す新エネルギーと社会 -光・エネルギー研究の最前線-」を開催し、学生や教職員等140名が参加しました。

山口大学では、山口県の目指す地方産業の振興に寄与するイノベーション創出を目指して、「光」と「エネルギー」に関連する学内の研究を集積した「光・エネルギー研究センター」の創設を準備しています。今回のシンポジウムは地方産業振興のための山口県の政策や、本学や他機関などで行われている光やエネルギーに関連する最新の研究を広く知ってもらうことを目的に開催されました。

始めに本学大学研究推進機構長の三池秀敏理事より開会の挨拶があり、その後、山口県新産業振興課の眞柳秀人課長より「山口発 環境・エネルギー産業クラスターの形成に向けて」と題して、「イノベーション推進センター」や「やまぐち産業戦略研究開発等補助金」等、山口県の産業クラスター(=産業の集積・育成)形成のための様々な政策・取り組みについて説明が行われました。

続いて、パナソニック株式会社先端研究本部の羽柴寛主任研究員より「窒化物系半導体を用いた人工光合成技術の最新動向」と題して、企業が目指す低炭素社会実現に向けた取り組みとして、窒化ガリウムを用いた人工光合成によって化学原料などのエネルギー源を生み出す技術についての報告が、本学大学院医学系研究科の川俣純教授より「低侵襲・高感度生体観察を可能とする多光子励起イメージングシステム」と題して、自身の研究である高効率の蛍光化合物を含む染色液とレーザーを用いて生体を深部まで可視化する技術についての報告が、最後に理工学研究科の酒多喜久准教授より「光触媒によるH?O完全分解反応の活性・効率向上の取り組み-Ga2O3光触媒を例にして-」と題して、自身の研究である酸化ガリウム光触媒を用いてより効率的に水を水素と酸素に分解する技術についての報告が行われました。

各発表終了後には質疑応答が行われ、それぞれの取り組みや研究に関する質問が多数寄せられ、会場は活気に満ち溢れていました。

最後に進士正人工学部長より閉会挨拶が行われ、シンポジウムは盛会裏に終了しました。

「エネマネハウス2015」に理工学研究科の内田文雄教授、樋山恭助准教授らのグループが採択
(平成27年7月21日掲載)

理工学研究科の内田文雄教授(感性デザイン工学専攻)をプロジェクトリーダーとするプロジェクトチームが、「エネマネハウス2015」に採択されました。

「エネマネハウス2015」は、大学と民間企業等との協働により、“学生が考える、将来の家”をテーマに、「エネルギー」、「ライフ」、「アジア」の3つのコンセプトの下、先進的な技術や新たな住まい方を提案するモデルハウスを実際に建築し、実証・展示を行う事業で、コンペティション形式による選考の結果、全国で5つの大学が採択されています。

本学のプロジェクトチームでは、プロジェクト名を、「やまぐちさんの風の家~地域資源を集めてつくる地域型ZEHモデルの提案~」とし、基準エネルギー使用量からの削減によりZEHを達成する従来の設計思想である“削りとる省エネ住宅”から脱却し、安全と健康を維持可能な最低限のエネルギー使用量をスタート地点とおき、居住者の趣向に合わせ、より高いレベルの快適性を実現するために必要とするエネルギーを積み上げていき、その必要エネルギーを再生可能エネルギーで補填することでZEHを達成する設計思想である “積み上げるZEH”を提案しました。

今後のスケジュールとしては、10月を予定として横浜市みなとみらい地区に各大学のモデルハウスが建築され、一般向けの展示や省エネルギー性能の実証・測定が行われます。

※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(年間での一次エネルギー消費量が正味ゼロの住宅)

グローバル人材育成シンポジウムを開催
(平成27年7月16日掲載)

7月4日(土曜日)、山口大学工学部にて保護者の方を対象とし、山口大学グローバル人材育成シンポジウム「技術者養成教育の提案」を開催しました。

岡学長挨拶の後、3名の講師による講演が行われ、会場に集まった約100名の保護者及び在学生は、熱心に耳を傾けていました。

まず、保護者代表の小田徹氏からは、実際にグローバル技術者養成センターの海外研修プログラムに参加したご息女の成長と家族の心境などをお話いただきました。

また、グローバル技術者養成センター主催の海外研修に参加した工学部OB内田光裕氏(全日本空輸株式会社勤務)には、「人生の夏休みを言われる大学生活をどの様に過ごすか」と題し、学生生活の有意義な過ごし方を交えた体験談と家族とのかかわり方などをご講演いただきました。

最後に、実際に海外で活躍中の女性技術者である山口暁氏(株式会社建設技研インターナショナル勤務 上州百姓-米達磨経営)から、「(女性×技術者)/グローバル=・・・・・?」と題し特に女性特有のライフイベントとの両立も踏まえ、実際に社会で女性が活躍するための人生選択、アプローチについて、自身の経験に基づき大変貴重な講演をいただきました。

講演の後、進士工学部長からの工学部における本取組の紹介とお礼の挨拶があり、閉会となりました。

今回のシンポジウムを通して、工学部および理工学研究科に所属する在学生の保護者の方に本取組みの実績と成果を広く伝えるとともに、本学のグローバル人材育成の取り組みに一層の理解を得ることができ、大変有意義なシンポジウムとなりました。

山口大学では、文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」の助成により、工学部及び大学院理工学研究科を中心としたグローバルに活躍する工学技術者養成教育に力を注いでおり、海外における語学研修・技術研修のプログラム開発や年間150名を超える学生の海外派遣を実施しています。

詳細は山口大学工学部附属グローバル技術者養成センターHPをご覧ください。

広島県立高陽高等学校生徒による工学部訪問見学
(平成27年7月10日掲載)

7月9日(木曜日)に広島県立高陽高等学校の2年生14名が、工学部を訪問見学に訪れました。進士工学部長からの挨拶の後、電気電子工学科の山田洋明講師による模擬授業を受講し、手作りの実験装置に興味津々のようでした。続いて堤広報室長による大学の概要や工学部各学科の説明があり、最後に本学が推進しているグローバル人材育成事業のプロモーショナル映像を視聴しました。短時間でしたが、大学の雰囲気を体験いただきました。 遠いところありがとうございました。

山田由佳氏によるキャリアデザインセミナーを開催
(平成27年7月9日掲載)

7月7日(火曜日)、山田由佳氏によるキャリアデザインセミナー「イノベーションの現場から未来を見つめる君たちへ」を、工学部主催・女性研究者支援室後援で常盤キャンパス福利厚生棟3階クリエイティブラウンジにおいて開催しました。

山田氏は、元パナソニック先端技術研究所の研究員で、現在国立研究開発法人産業技術総合研究所イノベーション推進本部総括企画主幹(転籍出向中)として活躍中の研究者であり、また企業での部長職の経験や「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2014」のリーダー部門受賞といった経歴をお持ちの方です。

当日は、進士工学部長からの挨拶の後、山田氏から、環境・エネルギー分野でのパラダイムシフトとなる循環型エネルギー社会の実現を目指すご自身の研究内容や、進路選択とその背景、研究者としてのやりがいについてのお話をいただきました。

女子大学院生及び女子学生を中心に約80名の参加があり、講師と参加学生の間で活発な質疑応答が行われ、関心の高さがうかがえました。

セミナーに続き、実施された情報交換会にも、女性教員や女子学生有志の多数参加があり、終始和やかな雰囲気の中、盛況のうちに終了しました。

ニューカッスル大学研修生の工学部訪問見学
(平成27年7月9日掲載)

7月7日(火曜日)に、ニューカッスル大学の研修生8名が工学部の訪問見学に訪れました。堤広報室長からの挨拶の後、工学部の概要についての説明があり、その後、グローバル技術者養成センターにて、工学部のグローバル化に関する取り組みの紹介や意見交換等が行われました。また、グローバル技術者養成センターでは、国際交流サークル憩-IKOI-の所属学生により、日本の伝統的な年中行事である七夕をテーマとした異文化交流が行われました。両大学の学生が願いをしたためた短冊は、福利厚生棟の竹に飾り付けられました。ニューカッスル大学の学生の皆さん、ぜひ、また遊びに来てください。

カセサート大学来学
(平成27年7月9日掲載)

7月6日(月曜日)に、本学の協定校であるタイのカセサート大学から、 Suphattharachai Chomphan工学部長をはじめ4名の教員が来学され、意見交換が行われました。進士工学部長、松田工学部国際交流支援室長、齊藤グローバル技術者養成センター長、兵動教授、渡邊准教授が参加し、今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に意見交換が行われ、有意義な一日となりました。

平成27年度第1回常盤地区キャンパスクリーン作戦
(平成27年6月29日掲載)

6月25日(木曜日)14時30分から、「平成27年度第1回常盤地区キャンパスクリーン作戦」が実施されました。 学生・教職員計878名が参加し、ビニール袋を片手にゴミ拾い・草刈り・溝掃除等に汗を流し、きれいなキャンパスとなりました。

常盤寮C棟の愛称が『MUSUBI』に決まりました!
(平成27年6月25日掲載)

4月24日(金曜日)に竣工記念式典が行われた常盤寮C棟の愛称が決まりました。

常盤寮C棟は、学習面のみならず生活体験を通じて疑似留学体験を行うことが出来るように配慮された、日本人・外国人留学生・男・女混住型の学生寮です。

愛称募集により、学生や教職員による応募多数の中から決定したのは、『MUSUBI』

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『MUSUBI』
古来より日本人に愛されてきた“おむすび”
楽しい時もつらい時もおむすびひとつで笑顔が広がる
元気が出る
世代を超えて親しまれ、人と人をつないでくれるおむすび
留学生と日本人学生を“むすぶ”
山口大学工学部と地域を“むすぶ”
人と人の“むすび”が広がってその縁が人生の宝となる
そんな出逢いの場所となってほしい
その願いを込めて
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また、6月22日(月曜日)に工学部において、愛称の最優秀賞、優秀賞、佳作の表彰式が行われました。
最優秀賞:山田知沙さん
優秀賞:杉山美由紀さん
佳作:岡島 潔さん

山口大学・ウダヤナ大学国際共同研究セミナーについて
(平成27年6月15日掲載)

山口大学およびウダヤナ大学の共催で、衛星リモートセンシング技術の防災・環境への応用に関する第一回国際共同研究セミナーが、平成27年5月25日(月曜日)・26日(火曜日)にインドネシアのウダヤナ大学スーディルマンキャンパス(デンパサール)において開催されました。

本学は、日本学術振興会「研究拠点形成事業(Core-to-Core Program)」の支援により、「衛星リモートセンシングによる防災・環境に関する東南アジア研究・教育拠点の構築」を進めています。

本セミナーは、本学の大学院理工学研究科とウダヤナ大学大学院環境科学コース、海洋科学リモートセンシングセンター(CReSOS)間におけるこれまでの人材育成活動を基盤とし、教育研究拠点としてさらなる機能強化を目的として開催されたものです。本学からは、大学院理工学研究科を中心とする部局横断型研究チームの代表であり、当該分野の第一人者である三浦房紀教授(兼、国際連携担当副学長)に加え、進士理工学研究科長をはじめ総勢15名の研究者が参加しました。一方、インドネシアからは、ウダヤナ大学の研究者の他、ブラビジャヤ大学および中央省庁7機関(国家防災庁、技術評価応用庁、航空宇宙局、気象気候物理庁、測量地図庁、エネルギー鉱物資源省および海洋水産庁)の専門家10名が参加しました。また、更なる研究・教育ネットワークの展開を鑑み、インドネシア以外の東南アジア5か国からの教育・研究機関(チュラロンコン大学(タイ)、ベトナム国立農業大学(ベトナム)、マレーシアプトラ大学(マレーシア)、科学技術省地震火山研究所(フィリピン)、東チモール国立大学(東チモール))から5名の専門家の参加もありました。

本セミナーでは、合計21報の報告がなされ、火山噴火、津波、気象、土砂崩れ、海岸浸食などの特定の災害要因・現象に対する衛星リモートセンシングの応用事例などが示され、活発な議論が行われました。

また、参加者の協議により、具体的な共同研究の分科会のテーマ、チーム構成、およびチームリーダーが取りまとめられ、今後益々の展開が期待されます。

なお、本セミナーの様子は、地域新聞のバリポストにも掲載されました。

【参考情報】
山大側の本セミナーへの参加者は以下の15名です。
・進士正人工学研究科長
・三浦房紀教授(兼、国際・地域連携担当副学長)
・田中佐教授
・清水則一教授
・関根雅彦教授
・今村能之教授
・富本幾文教授
・高橋征仁教授
・鈴木素之准教授
・山本浩一准教授
・長篤志准教授
・大澤高浩准教授
・神野有生助教
・清水谷卓URA
・A. Besse Rimba博士課程学生

理工学研究科 物質工学系専攻 山藤知徳さんが、SPARCA 2015 国際会議で Student Oral Presentation Award を受賞
(平成27年6月9日掲載)

大学院理工学研究科物質工学系専攻の山藤知徳さん(博士後期課程3年)が、2015年2月8~11日に行われたThe Asia Pacific Society for Materials Research (APSMR) 主催の国際会議The 2015 Symposium for the Promotion of Applied Research Collaboration in Asia (SPARCA 2015)において、Student Oral Presentation Award, Third Prizeを受賞しました。山藤さんにとって、本件が2回目の国際会議での受賞となります。

この国際会議は、有機材料、無機材料、熱電材料の研究者が台湾で一堂に会し、開催されました。その中で山藤さんは指導教員である藤森宏高准教授と共著で、チタン酸ビスマスナトリウム強誘電体における高温でのビスマス欠損が及ぼす影響に関して発表を行い、受賞対象として選出されました。なお、山藤さんの研究は、公益財団法人 日本科学協会から今年度の研究助成対象としても採択されており、笹川科学研究助成金が授与されています。

マレーシア UTHM来学
(平成27年6月9日掲載)

6月5日(金曜日)に、マレーシアトゥンフセインオン大学(UTHM)から、Mohamad Zaky Bin Noh科学技術人材開発学部長をはじめ6名の教員が来学され、意見交換が行われました。進士工学部長、福代大学院技術経営研究科長、松田工学部国際交流支援室長が参加し、今後の両大学間における学生・研究者交流等について活発に討論されました。また、UTHMの学生18名も来学し、山口大学交流ボランティアの学生とともに常盤キャンパス内の見学等を行いました。

清水則一教授が国際岩の力学会副総裁に指名
(平成27年5月22日掲載)

理工学研究科の清水則一教授(社会建設工学専攻)が、去る5月9-13日にカナダ・モントリオールにおいて開催された国際岩の力学会(International Society for Rock Mechanics)大会議において、2015-19年期の副総裁に指名されました。

国際岩の力学会(本部:リスボン、59加盟国、個人会員約7800人、147企業会員)は、ダム、トンネル、地下発電所などの建設、エネルギー・鉱物資源の開発、斜面崩壊・地震などの防災、および、建設・資源開発の環境問題にかかわる研究者と技術者などで構成される学会です。

清水教授は、これまでも国際岩の力学会の数々の国際シンポジウムで組織委員として会の運営に協力するとともに、学会技術委員会において、GPSによる岩盤変位計測手法について国際推奨法を制定し、さらに、昨年はISRM国際シンポジウムARMS8の組織委員長として、過去最大規模の会を開催し成功に導きました。これらの学術成果と学会への貢献が高く評価されたことから、副総裁に指名されたものです。今後、国際学会の運営と研究・技術の発展に一層のリーダーシップを発揮することが期待されています。

常盤寮C棟(常盤国際寮)歓迎会
(平成27年5月1日掲載)

常盤寮C棟(常盤国際寮)の竣工記念式典が、4月24日に晴天の下で挙行され、翌日の4月25日(土曜日)には、寮生の歓迎会が、寮生の企画によって、C棟1階の集会室「SAKURA」において行われました。常盤寮B棟、女子寮の寮生も参加し賑やかで暖かい雰囲気の中で、顔合わせを楽しんでいました。ジェスチャーゲームなども行われ、日本語での説明に加えて中国語での説明も併用されて、国際寮らしい雰囲気を感じることが出来ました。

学生主体によるキャンパス内のグローバル化の波がこの常盤寮C棟から涌き起こることを予感させる歓迎会でした。

常盤寮C棟竣工記念式典
(平成27年5月1日掲載)

このたび、工学部のある常盤キャンパス(宇部市)に常盤寮C棟が完成、4月24日(金曜日)に岡学長をはじめとした学内関係者や入寮生代表が参加し、竣工記念式典が行われました。

常盤寮C棟は、学習面のみならず生活体験を通じて疑似留学体験を行うことが出来るように配慮された、日本人・外国人留学生・男・女混住型の学生寮です。

式典では、岡学長から、「日本人学生が外国人留学生と日常的に交流することで、キャンパスのグローバル化が促進することが期待される」との挨拶に続き、入寮生を代表して服部進悟さん(理工学研究科1年)からは「寮生活を通じて、将来国際社会で活躍するために必要なグローバル感覚、多様性に対する涵養力、リーダーシップ等を身につけたい」との新生活への決意が述べられました。

常盤寮C棟には、各人のプライバシーを個室で確保しつつも、集会室や談話室といった共用スペースが設けられています。式典終了後の施設案内では、参列者一同、充実した設備に感嘆の声を上げていました。

宇部高校SS課題研究Ⅱ(2年生)開講式について
(平成27年4月24日掲載)

4月22日(水曜日)、2015年度宇部高校SS課題研究Ⅱ(2年生)開講式が開催されました。宇部高校理数科の40名の生徒達は、昨年度SS課題研究Ⅰで学んだ内容を更に深めるため、1年間半にわたり工学部の研究室等に通う本格的な研究のスタートを切りました。

この日の開講式はE22教室において開催され、進士工学部長、岩本宇部高校校長、生徒代表の伊藤まいさんからの挨拶に続き、全体講義として鬼村謙二郎教授による『安全衛生』、中村秀明教授による『知的財産』の講義を受講し、課題研究を進めて行くうえでの説明・諸注意がありました。その後、各グループに分かれ、オリエンテーション等第1回目がスタートしました。

タイ コンケン大学来学
(平成27年4月24日掲載)

4月21日(火曜日)に、本学の協定校であるタイのコンケン大学から、Pipat Reungsang理学部コンピュータサイエンス学科長、Sathaporn Paiboonsak先生が来学され、意見交換が行われました。進士工学部長、今井 剛教授、神野 有生助教の他、コンケン大学から山口大学工学部に受け入れている学生も同席し、有意義な一日となりました。

今後の両大学間における学生・研究者交流等が益々発展することを願っています。

インドネシア財務省財政均衡総局との連携に関する覚書(MOU)を締結
(平成27年4月23日掲載)

大学院理工学研究科では、文部科学省宇宙航空科学技術人材育成プログラム「大学院の国際連携による衛星リモートセンシングの人材育成」事業等により、インドネシア共和国ウダヤナ大学大学院修士課程環境コースとのダブルディグリープログラムを通じて、衛星リモートセンシングの高度利用と人材育成の強化を図ってきました。

この度、山口大学では、平成27年3月17日(火)付でインドネシア財務省財政均衡総局(Directorate General of Fiscal Balance; DGFB)と、衛星リモートセンシングの政策立案への応用分野や公共管理分野における人材育成、共同研究、奨学金支援に関して覚書を締結し、それを記念した連携強化に向けてのキックオフセミナーを開催しました(3月17日および18日・インドネシア財務省内にて)。

この覚書締結式は、財政均衡総局を代表して、ヘル・スビヤントロ地方政府能力・財政局長および本学を代表して三浦房紀副学長(国際・地域連携担当)によって執り行われ、キックオフセミナーには、総勢53名が参加しました。本学からは三浦房紀副学長のほか、田中佐教授(理工学研究科)ら、学部を越えた7名の教職員が参加し、関連分野の研究活動の発表を行い、聴講していた同省関係者と意見交換が行われました。

この度の覚書の締結により、ダブルディグリープログラムや本学大学院理工学研究科および経済学研究科への更なる留学生の増加や共同研究の活性化が期待されます。

高バナジウム含有量を示す萩市高山斑れい岩を展示しました。
(平成27年4月20日掲載)

学術資料展示館の特別研究員 北風嵐氏らは、高山斑れい岩中の磁鉄鉱中にバナジウムが最大4wt%(V2O3として)、平均では約2%含有されていることを見出しました。通常磁鉄鉱中にはバナジウムが0.2-0.4wt%が含まれていますが、高山斑れい岩中では最大10倍濃集しています。この含有量はバナジウム鉱山の磁鉄鉱中のバナジウム含有量と同様な値です。さらに全岩分析中でもバナジウム量は最大0.5wt%になります。この値はバナジウム鉱山のバナジウム含有量の0.5-1.5wt%よりは少ないですが、バナジウムはその供給体制は脆弱であり、しばしば価格の高騰が発生し国家備蓄の対象レアアース金属に指定されている状況を考慮すると、資源戦略上からも意味があると考えられます。高山斑れい岩中に含有されるバナジウム量は、日本のバナジウム輸入量の50年以上を含むと試算されます。

論文は、資源地質、65(1),29-32,2015に掲載されています。(文責:展示館館長、小松隆一)

論文は、資料館webページの研究成果⇒ 採取鉱石に関連する鉱床の研究 から閲覧できます。(資源地質学会から掲載許可済)

図1 高山斑れい岩試料 長辺8cm
図2 偏光顕微鏡写真(黒い部分が磁鉄鉱)長辺3cm
図3 磁鉄鉱の反射電子像

スプリング・サイエンスキャンプ2015を開催
(平成27年4月3日掲載)

3月25日(水曜日)から27日(金曜日)までの2泊3日で、スプリング・サイエンスキャンプ2015「電気を流すとフィルムの色が変わる表示素子を作ろう」を山口大学工学部応用化学科において開催しました。

サイエンスキャンプは、独立行政法人科学技術振興機構の助成により、先進的な研究テーマに取り組む大学等が、高校生を対象とした最先端科学技術体験型の合宿プログラムを企画立案し実施する取組みで、この度山口県内で初めて本学が採択されました。本学のサイエンスキャンプには、多数の応募者の中から選抜された県内外の高校生12名(静岡、愛知、京都、奈良、岡山、広島、山口、福岡、熊本、長崎)が参加し、応用化学科の鬼村謙二郎教授及び山吹一大助教が指導しました。

初日は、工学部にて有機・高分子化学の講義と導電性高分子の実験を行い、宿泊施設に移動した後は、夕食後も実験内容をより理解するためのミーティングを実施しました。2日目は、無機化合物や有機化合物に電気を流すことで色が変化する実験を行い、その後学内の最新設備や装置の見学を行いました。3日目は導電性高分子フィルムを使った簡単なセルを作成し、乾電池で色が変わる現象を体験しました。最後に、高校生達による実験結果をまとめたプレゼンテーションと意見交換を行い3日間の成果を総括しました。最初は緊張した様子の高校生達でしたがすぐに打ちとけ、協力して実験に取り組む姿が印象的でした。修了式では、一人ひとりに進士正人工学部長から修了証が手渡され、励ましの言葉がありました。

本学では、若い世代の科学技術に対する興味や関心を高め、知的探究心、創造性、理数系の才能やセンスを育てる取組みを推進しています。