工学部研究紹介 研究詳細

日本国内に建つ超高層住宅の耐震性能の分析
~長寿命で高性能な建物を目指して~
(左)30階建て超高層住宅の解析モデルと地震動
(右)超高層住宅の耐震性能指標値の棟数分布
日本国内には500棟以上の超高層住宅が建っています。一般的なマンションの多くは30~60年程度で寿命を向かえ取り壊されますが、超高層住宅のような大規模な建物は経済的にも環境的にもできるだけ長く、少なくとも100年以上使用することが求められるようになると予想されます。そのためにはメンテナンスが重要ですが、長く使用することで、大きな地震に遭遇する可能性も高まるので、補強によって耐震性を高めることも同様に重要になります。この研究では日本国内の超高層住宅について、公開されている限られたデータから、建物の耐震性能を指標値(数値)で表す方法を提案しています。右図のように数100棟分の建物の指標値を求めて分布を分析することで、どの程度の耐震性の建物が何割ぐらいあるかを知ることができます。このような分析から、長寿命で高性能な建物を目指すために、補強によって耐震性を高める必要性があることを発信しようとしています。

秋田 知芳

Akita Tomofusa

研究関連キーワード
  • 構造解析
  • 構造設計
  • コンクリート構造
  • 耐震設計