工学部研究紹介 研究詳細

セラミックスの合成とスペクトロスコピー
~医療、環境、エネルギー、建築、情報~
アークイメージ炉。フランス国立太陽エネルギー研究所の超大型太陽炉を再現した疑似太陽炉。キセノンランプを使った光装置で、最高到達温度は約3000℃。
私たちの研究室で扱っているセラミックスには歯や骨の主成分のアパタイトや、環境エネルギー問題を解決する光触媒、建築に使われるセメントやガラス、情報通信分野に使われる強誘電体、イオン伝導体、金属よりも高温まで溶けにくくスペースシャトルの外壁などに使用される耐火物があります。物質の原子レベルの構造と物性との相関が明かになれば、所望する物性・機能を有する新物質の設計が可能となります。物質の原子レベルの構造を観測する手段として重原子を感度よく観測できるX線回折、水素や酸素などの軽元素を観測できるNMR、ラマン、中性子回折などがあります。ものづくりではフランス国立太陽エネルギー研究所の超大型太陽炉を再現した疑似太陽炉であるアークイメージ炉も用いています。約3000℃もの超高温に達します。このような超高温域では、温度の測定法も確立されていないため、物質の正確な温度を測定するだけでも仕事になります。

藤森 宏高

Fujimori Hirotaka

研究関連キーワード
  • 機能性セラミックス材料
  • 無機固定化学
  • スペクトル分析
  • 結晶構造