工学部研究紹介 研究詳細

人体の深部にとどく治療・診断一体型デバイスの開発
圧電素子と小型変位拡大機構を用いた血管内治療診断デバイスのイメージ図
脳梗塞、心筋梗塞等の多くは血管内で発生した血の塊によって血管が閉塞されることで発症します。また、癌などの悪性腫瘍は重要器官に近い切除の難しい部位に発症することも珍しくありません。これらの治療では医師の手がとどかず手術での治療は難しいとされています。これらにアプローチできるような小型で高出力かつ安全に使用できる新しい治療器が開発できれば、治療困難な病気を治せるかも知れません。私は血管内に入れる極細の管(Catheter)を用いた右図のような治療・診断デバイスを開発しています。デバイスには圧電材料と呼ばれるセンサとアクチュエータの機能を兼ね備えた材料を用いることで、血塊や腫瘍を攻撃する"治療"と、治療の進み具合や対象の硬さなどを計測する"診断"を単一のデバイスで行うことを目的としています。人の手が届かない場所の状況を観察しながら特定部分にエネルギーを集中して与えることが出来る技術は医療以外にも応用することができると考えています。

森田 実

Morita Minoru

研究関連キーワード
  • 低侵襲治療システム
  • 検査・診断システム
  • メカトロニクス
  • 数値解析