工学部研究紹介 研究詳細

虚数を用いた微分積分学
手計算で扱った今までで一番長い等式の1部分(全部で5ページ)。
式変形に1週間くらいかかりました。
主に複素解析学(虚数を用いた微分積分学)の研究を行っています。指数関数、対数関数、三角関数などの基本的な関数はすべて、複素数の観点から見直すことができ、実数の観点からは得られない深くて美しい性質が見えてきます。恩師である小澤先生はよく、「解析性は汲めども尽きない神秘の泉である。」と仰っておられました。私もまた、神秘の泉から何かを汲み出そうと研究を続けていますが、未だに先人の糟粕を甞めるのみです。最近10年ほど、インドの数学者達との交流を深めてきました。毎年一度はマドラスかカルカッタを訪れ、現地の研究者との共同研究を行っています。国は古いですが、日本よりはよほど若い人が多く、今まさに発展している国のエネルギーを感じます。日本の高度成長期もこんな感じだったのでしょうか?いつも熱気にあてられては、やる気を頂いて帰国しています。

柳原 宏

Yanagihara Hiroshi

研究関連キーワード
  • 複素解析
  • 調和解析
  • 拡散過程
  • 擬等角写像